竜が謳うその日まで
まにょ
開幕
あらすじ
サングリア大陸。人間、獣人、エルフとそこには様々な人種が住んでいた。
はるか昔に人種間の食い違いで戦争が起こったと文献に載っているが、協定を結んではや150年、今では各々の人種が友好的な関係を築き、大陸全体が栄えていった。
一つの人種を除いて……
竜人族。古代、龍と人の間に混血のハーフが誕生したことが起源とされる種族である。
竜人族の見た目は一見すると一般的な人間と変わらないが、額には禍々しい角が生え、背中にははちきれんばかりに広げた翼がある。
特筆すべきは竜人族の持つ強大な力にある。年端もいかないような子どもでも、拳を振りかざせば、王国の一軍隊並に匹敵すると語り継がれている。
そして、何より想いの力が強くなると、竜人族は他の種族には無い万物の事象を歪ませるほどの特有の力が引き出されるという噂があった。
そんな竜人族が他の種族から忌み嫌われているのには理由がある。
元来、龍は人類に危害を加える化け物と分類され、度々討伐の対象とされていた。
そんな穢れた血が入った竜人族を良く思わないのは明白で、例に漏れず、人間の国、エミール王国も討伐対象と認定していた。
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