空を見上げて心に浮かんだこと

 朝露に濡れた朝顔の花に水をやりながら、ふと見上げた空にはまだ夜の残り香のようにうっすらと月が浮かんでいた。

 ジョウロでやっている水やりの手を止めて、ぼんやりしたその月を見ていると、そう言えば月のようだと感じた美しい友人は、今どこで何をしているのだろうと不意に気になった。

 あとでメールをしてみようか。いや、せっかくだから手紙をしたためてみよう。それだったら便箋を買いに行かなくては。でもどこに行こう。


 そうやって、何気なく見上げた空から次々心に浮かんだことは、普段とは変わらない一日に素敵な色をさしてくれたのだった。

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