第9話 良い関係を築ける
「あ、そうだそうだ。実はな杏子読モなんだよ」
「えっと……読モって何?」
て、言われても無知な僕でごめんなさい。
ほんと読モとか言われても意味がわからないんです。
読み物の略、みたいな感じなのかな?
「マジで? マジでわからねぇの?」
「……う、うん」
「簡単に言うとな、読モって言うのは読者モデルの略称でな、まあモデルだ。ほら写真パチパチ撮られるやつ」
「ねぇソウ、あんたこの子イジメてるだけっしょ?」
そう言ってきたのは、茶髪にツインテールで高校生ならクラスに1人や2人は必ずいるような感じの子だ。巷で言うギャル?みたいな感じだ。
少し制服の胸元を開けているけど、多分わざとだよね……そういうファッションなのかな?
「
「そのユイッチって……何とかならない?」
「あたしは一度決めたら通す主義なの、だから今日から桜田くんはユイッチね」
変なあだ名を付けられてしまった。
でも何だか嬉しい。
今までこんな呼ばれ方されたこともない。
それに下の名前であだ名をつけてくれるなんて。
正直、この
父さんと母さんが僕に良い縁に巡り出会えますように、そんな思いで付けてくれたらしいけど、今まで僕にはそんな出会いは数少なかった。
けど今、この高校に来て初めて父さんと母さんの願いも叶ったように思えた。
僕にもこれから良い関係が築けると思える人たちに出会えたからだ。
はは、おかしいな……涙が溢れてきた……。
「桜田どうした? 調子でも悪いのか?」
心配した様子の白川くんは僕の身体を揺する。
「ご、ごめん、嬉しくて……つい……」
「大袈裟だな、もう俺ら友達じゃねぇか」
そう言って白川くんは僕の頭をくしゃくしゃに撫で回した。
――――――
また5名の方から★の評価をいただきました!
おかげさまでジャンル別ランキングも100位以内に入ることができました! めちゃくちゃ嬉しい〜!
これもすべて皆様のおかげです。
でも、まさか1日でこんな……ありがとうございます!
よろしければ、もっとたくさんの方に見てもらいたいので、フォロー、★の評価・レビューよろしくお願いします
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