第6話 わからないよ
「出かけるが他の輩が来ても無視しろよ」
「分かってる」
と私が言うといつものキス…かと思いきや
「んっ」
とても深いキスだった。
この快楽に溺れそうになる。
キスが終わり、口から糸を引く。
「じゃあ、行ってくる」
彼は満足げな顔で言う。
「う、うん」
私の顔の火照りがしばらく消えなかった。
少しして、今日も受話器が投げ込まれる。
ベータは他の輩は無視しろって言ったが、この受話器の持ち主は前に私に襲った知らない悪魔とは違って下心は無いので大丈夫だと思う。
そして受話器が鳴ったので出てみる。
「やあ、絵萌!昨日ぶりだね」
「うん、昨日ぶり、ルー」
私は気になっていた事w聞いてみる。
「ルーって悪魔なの?」
「え?」
と聞こえた後、少し沈黙が流れた。
その数秒後。
「そうだよ、僕は悪魔だ。…不本意だけどね、まあその結果大事な人が今も存在している」
「大事な人?」
「いや、こっちの話、気にしないで」
そう言われて気にしない人はいないと思うが。
「じゃあ、この受話器も悪魔の力なの?」
「うん、そうだよ」
「なんかかっこいい」
「そんな事ないよ、他の悪魔に比べたらちっぽけだよ」
とルーは暗い顔で答えた。
私から見たらすごいと思うけどな。
「ねえ、絵萌」
と真面目な声で言う。
「なに?」
「なにがあってっも絵萌を守るよ」
「え?」
「僕は悪魔になって日が浅いから大丈夫だけど、悪魔は危険だよ、どうか気を付けるんだよ」
「…うん」
そうなのだろうか、だってベータからの愛情は本物のはずだ。
ベータはきっとそんなんじゃない…そう自分に言い聞かせた。
To Be Continued
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