第8話 目覚めと初めての実践への切望

 全身が針に刺されたように痛い。そんなことを考えながら目が覚めた。目が覚めたということは魔力回路の拡張はうまくいったということだろう。命だけ助かって魔力回路がズタズタな状況もかんがえられるのだが、、


 その後のルイス先生だが牢屋にぶち込まれたらしい。3日ほど寝ていたようだから、まる3日はぶち込まれていたことになるようだ。

 どうやら責任は追及しないと約束をしても流石に腐っても嫡男を気絶させ危害を加えたということになるので、形式上でも何かしらの罰を与える必要があったようだ。


 目覚めて牢屋から出してもらえたルイスに確認してもらったところ魔力回路に問題は一切ないらしいが、1週間は絶対に安静にするように強く言われた。その間は礼儀作法、戦術の講義を重点的に受けることにした。


 途中でトール先生がニヤニヤとしながらお見舞いに来てくれた。元気そうな弟子にあえて嬉しいのだろう。トール先生が弟子が怪我をして嬉しいなんてそんなはずはないのだ。


「何か、魔術の授業で怪我をしたとのことだが何かあったのか??」


 おや??知らないだろうか??


「ルイス先生に魔力回路の拡張をしてもらったのです。なにせ時間がなかったので。」


 ひどく驚き、またドン引きするような目でこちらをトール先生が見てきた。


「魔力拡張なんか痛くてリスクあるやつやらんくても、訓練すればその域にすぐに達するだろうに。。」


 トール先生。だから、そんな人間じゃないとでも言わんばかりの目はルイスの野郎に向けてくれ。だって、時間なかったんだよ。私はリスクや痛みを好むようなサイコ野郎じゃないよ??ホントだよ??


 無事1週間間後、トール先生との訓練で真道流の基礎である真向切りで瞬間的な出力で振れるようになってきた。あとは、魔力を一気に押し出すようなイメージをできればいいのだがこれがなかなか難しい。


 あと、トール先生は感覚派なのだ。やればできるだろうみたいな。論理で考える自分からするとその教え方すごい難しいんだよ。


 あとは、瞬発力な威力を出すための歩法や基本的な型を習った。流水剣や黒陰剣に対抗する型出そうだ。対策をされてはこちらも対応をするしかないということで進化してきたんだろうな。


 まあ、型や歩法はよくわからなかったが繰り返し行った。ここまでくるとトール先生に勝てる気は全くしないが自然と少しは対応できるようになってきた。ものの数秒で1本入れられるが。


 そんな訓練を過ごし、訓練を始めてから5が経ってしまった。少しは強く慣れたと思いたい。

 つまり、兄の成人まで後、5か月ということだ。あまり、時間がない。こちらに勢力を傾けなくてはならない。


 そんなとき、領地内で魔物が大量発生するが起きたとの報告がふと入った。それは魔物が大量発生し溢れ出すことで、時には国を滅ぼすこともあるようだ。

 とても不謹慎であるが、絶好の後継者争いで優位に立てるチャンスだと顔を隠しながらも笑みをこぼさずにはいられない。


◆◆◆◆◆

これにて、第1章は終わりとなります。いよいよライルくんの実戦編と成ります。ここまで読んでくださってありがととうございます。


これからのライル君を応援したいと少しでも思ったら、★レビューをよろしくお願いします。


モチベ上がりますのでよろしくお願いします。

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