第2話 仮構の世界

仮構。

実際にはないことを存在するものとして仮に作り設けること。虚構。

この世界に絶対的なものは存在しない。

確実も100%もあり得ない。

数や言葉、あらゆる概念は論理的な虚構である。

人間は生きていくために、仮構の世界を作り出す。この世界なくして人間は生きていくことができないのだ。

生きるためには、それが虚構であることをそもそも認識しないか、虚構であることを認め、承認して利用していくしかない。

つまり、肝要なことは、真実か仮構かではなくどちらが私たちをより生存させ、成長させるかである。

嘘でもいいのだ、結果的に私が最も成長する選択を取ればいい。

その選択に至るまでの過程に非真実が含まれていようと何の問題もない。

なぜなら、生の維持のための食事と同様に、仮構の世界は生きるために必要なのだから。

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