プロローグ

 音楽の都ウィーン。僕はそこで生まれ育った。僕の名はレナード・スキナード。プロユーフォニアム※¹奏者だ。僕はユーフォを愛していたし、ユーフォから愛されていた。

 しかし、別れは突然やってきた。事の発端は30分前になる。僕はソロコンテスト※²で演奏をしていたとき、突然目眩がしだして、気づけば倒れていた。体を動かそうとしても体は動かない。脳と体が別々の動きをしているかのように……

 それから僕は直ぐに病院に運ばれたが、昏睡状態になった。

 あぁ……神様。もし生まれ変わったらまたユーフォニアムを引かせてほしい。惹かれ合いたいまた君と

そう思いながら僕はずっと昏睡している。

20☓☓年、10月26日ユーフォニアム奏者レナード・スキナード昏睡状態。

これは世界中を震えさせるニュースになった。



 後に僕はユーフォニアム吹きの女の子に転生することをまだ知らない。



※¹:楽器の名前。オーケストラには入ってない。

心がある柔らかい音が出るのが特徴的な楽器。わからない人に例えるときは、「チューバをちっさくしたやつ」がマイナー

省略は、「ユーフォ」である。

初めて聞く人は、「UFO?」って聞き返されるのまでが一般的な流れである

※²:一人で楽器を吹いて争うこと。

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