PS版俺の屍を越えてゆけ クリア記念雑感書き散らし

泉 とも

第1話 完走した感想ですね。

 買っちゃった。PS版もPSP版も紛失していたため、改めて通販でジャンク品を購入。傷だらけで動くが不安だったが、何とか遊べた。人間遊ぼうと思った物にお預けを食らうと無性にやりたくなるから困ったものだ。今回遊んだのはPS版長編RPG『俺の屍を越えてゆけ』である。岸部一徳が二度に渡ってCMをやった名作で、監督の仕事やユーザーへの恨みと声豚仕草がぎゅぎゅっと詰まった問題作でもある。


 そんな本作を遊んだ感想をここに書き残しておこうと思う。ジオシティーズの終了により当時の個人攻略サイトが失われているのが、何とも二作目の導入そっくりで涙を誘う。これもまた俺の屍を越えてゆけってことなのかも知れない。


 まっ、生きろってことさ。


・キャラクター紹介


 もう二十年は擦られてリメイクも移植もやったし、プレイヤーにとってはうちの子がメインキャラクターなので、語るべき相手はそれほど多くない。物語に絡む奴もそうだろとか言ってはいけない。



・イツ花


 このゲームのメインヒロイン。あちこちで主張してくるけどストーリー的には添え物。せめて呪いが解けて、彼女に温かく迎えられたら、どれほど救いのある話になっただろう。子供が来たときや一族の最期以外に、反魂の儀でも触れられたりする。一例としては『〇〇が初めて家に来た日、イツ花がお赤飯を炊こうとして鍋を焦がしましたっけね……』というのがある。このゲームの人気の四割くらいを支えてると思うよマジで。



・大照天昼子


 氷ノ皇子の言う通りまあ不憫なんだが、すっかり意地が悪くなってしまい、成り上がったは良い物の、それさえ神々という不毛の存在の大将で、実の所は何も良いことが無い。イツ花に自分を重ねている節があり(当然と言えば当然だが)、続編だとわざわざ眼鏡をかけて似せて来る辺りがマグナムさもしい。最強氏神を目指す際、無印版では心の土の最強遺伝子は彼女しか持っていないため、避けては通れない相手である。しかし偽最強遺伝子もどっさり持っているため、あっさりモードで交神しようものならほぼ確実に偽最強遺伝子も引き継いでしまう。リメイク版ではなんと最強遺伝子を一つも持っておらず、ほぼ全てが偽最強遺伝子という、攻略本を買ってない前作ファンに対する地雷と化している。親の遺伝子を見るとお業からこの姉弟が生まれる要素は皆無なので、そうなると逆に男の遺伝子がすげー気になる。



・黄川人


 桝田氏のお気に入りで作品に指定席とでも言うべきポジションが用意されている超ベテラン声優。リメイク版だともう声出ないだろと思ったら、前より甘ったるい声を出して来るんだから恐ろしい。人生波乱万丈で気の毒以外にかける言葉が無い。たかだか男と女の惚れた腫れたが、どうかしている人間とキチガイの神様によって取り返しのつかない事態へと発展し、目の前で親と姉を失い、生き延びた先で男を見る目の無い人妻に自殺され、猟奇的な惨劇に見舞われた人魚を助け、人間共に復讐しようとしたら姉率いる神様に邪魔されて封印された王子様。後半は事ある毎に物語の真相や、人間と神々のクズっぷりを教えてくれるが、主人公一族も復讐の対象に入っているせいか、仲間に誘ってはくれない。世界の半分をくれるくらいの器は無いのだ。


 恨み節の大半がごもっともなんだけど、一族との接点は代が進むたびに薄れて、生存闘争のための敵という記号でしかなくなって行く。クリアした人には思い出して欲しいが、ラストで赤ん坊に戻った彼を誰が生んだのかということ、お倫が連れ帰ったのであって、朱の首輪が外れた神様みたいに自力で天界に帰った訳ではないってこと、昼子は別に朱点を開放してくれとか言わなかったこと、リメイク版だと裏京都で黄川人と入れ違いにお隠れになったことなどから考えると、ああやっぱりあの人は弟を本当に殺す気だったんだなというのが伝わって来る。


 ただそうなるとお業の諸々の台詞はとんだ見当外れになるんだけど、この人だいぶ人間的にはアテにならないから、むしろちゃんとした発言をしてないと見做したほうが当たってる可能性がある。



・片羽ノお業


 元凶とか原因と言えるが、諸悪の根源とはちょっと違うおばちゃん。恐らくはイイ男を捕まえたんだろう。羽衣伝説だと男のほうはクズなことも多いが、こっちはそういう遺恨の要素は無い。その分周りがあまりにあんまりだったが。因習村ちっくな村民と他の神様に子どもを奪われ担がれた挙句、十万人動員の山狩りを受けて見世物小屋に売り飛ばされて鬼に変じた人。自分の息子が兇徒と化し一側面的な存在の姉の夫を殺してしまい正直合わせる顔がないと思う。このゲームそんな奴ばっかりだな!



・お倫(片羽ノお倫)


 妹と同じことしたせいで白羽の矢が立った。主に旦那に。時代を先取りした性癖を甥っ子にかまされた悲劇の人でもある。そして彼を生み直して代理出産もやってのけた。この人も単に男女のことでしかなかったはずが、身内のせいでって言うのも酷だけど、とんだとばっちりを受けた人。主人公一族そっちのけで喋るだけ喋って帰ったことに、若かりし頃は怒りもしたが、今では「うん、君はもう帰ってくれ」っていう気持ちのほうが強い。続編では妹と二人で熟女双子3Pという誰得をやってのける。地味にPSP版の特典の刀と薙刀はありがたかったので、こっちでも欲しかった。



・源太


 みなもとのふとしではない。腕も立つし鎧具足もちゃんとしてるから、結構家柄も良さそうなんだよね。当主の指輪とかいう量産型朱の首輪に囚われてるっぽい人。威力はこちらの攻撃依存なので、後半戦の壊し屋辺りが使うとまずまずのダメージが出る。人の善いお侍様だったが時世か女房か、はたまたその両方が悪かったせいで、子供を奪われて殺されてしまう。



・職業について



 ここではお世話になった職業を軽く語って行く。



・剣士


 リメイク版では刀にテコ入れを貰って大分マシになった。つまりその前身である本作ではそれほど長所が無い。竜神刀で眠りを狙うのがたぶん一番マシな使い方だと思う。重装備可能でカウンター奥義も有ると、打撃主体の相手には生存率が高い。



・薙刀士


 頼れる装備の大半が女性用である。うちは今回女日照りで男の薙刀士を使わざるを得ない場面が何度かあったので、そこそこしんどかった。毒にする奥義は地味に有用で、術と合わさるとそこそこのダメージソースになってくれる。特に相手が素早いと勝手に体力を減らしていくので、防戦一方でも何とかなったりする。成長補助効果のあるはふりノ鋒のおかげで術の威力も上々。



・拳闘士


 物理回避率が高く最大三回殴ったり奥義が優秀だったりするが、後半戦は高い神様の子じゃないと耐久に難が有ってしばらくは出せない期間が続く。



・弓使い


 健康度消費し過ぎじゃない?っていう弱くは無いが消費の重い奥義を持つ後衛単体物理。意外と術を避ける。剣士の眠り狙いは弓でも出来る。ていうか奥義で三連射できるこちらのほうが期待できちゃう。



・槍使い


 厄払いの成長補助のおかげで以下略。ただし後半の火力は伸び悩む。後列まで攻撃可能で頑丈で術も熟すとオールラウンドである。



・壊し屋


 天の羽槌と竜巻の腕輪と拾ったら後半の女性が確定で就くことになる職。恐らくゲームバランスを顧みたとき、圧倒的に物理ダメージが不足することを察したスタッフが用意したであろうこの装備を手に入れたら、ボスを殴りに行く準備が出来たと言える。



・踊り屋


 後半戦からの職その一。フィジカル面の心細さをシステム面の優遇で乗り越える職。術が得意というだけあって、ダメージが妙に膨らむ。覚えたての七天爆があっさりでおどろ大将に400近いダメージを出したときは軽く驚いた。与太の舞いで鍛えた後はハリセンに変えると思ったより殴りでもダメージが出る。補助で攻撃力を上げてから会心が出ると、そこそこ強いのである。バフ多きは勝ちバフ少なきは負けるのがRPGというものだ。



・大筒士


 後半からの職その二。属性付き散弾は地獄巡り以外ではツブテ吐きしか手に入らず、威力も雀の涙だが、技と力を上げ切るとそれでも普通にやっていけるのがこのゲーム。別に最強氏神とか狙わないのなら、体の火と技の土だけでも最強か偽最強にしてしまおう。特に復興を進めると技を+65してくれる装飾品が出るので、威力を底上げ可能という点も嬉しい。



・迷宮について


 ダンジョンである。敵の大将にも段階があって、最後のほうになると結構シャレにならないパワーがある。陽炎とくららで背中を取って、先手を取ってから改めて寝かすという行動を徹底しないと、健康度が幾ら有っても足りなくなる。製作者の悪意が強く反映されており、普通に敵のほうが素早く、手痛い全体攻撃や変身をかまして来る。


 この項では各地の迷宮についてさらっと触れて行くこととする。



・鳥居千万宮


 前半の最初と後半の最初に来ることになる。やることは基本的に金策。百の鳥居辺りで熱狂の赤い火を使って金目の物を漁るのだ。前半はブンブン刀、後半は阿狛・吽狛の開放と優先度は非常に高い。このゲームは復興でアイテムと装備を揃えて、やっと始められる所があるので、非常に重要な場所である。あと比較的短いのも助かる。



・相翼院


 前半はお雫と陽炎、後半は天の羽槌と竜巻の腕輪を求めて来ることになる。女壊し屋がいないとあっさりでも、おどろ大将相手にかなりの手間が掛かるので、後半戦では必須となる。というかこれがないとだいたいのボスが苦しい。バランスの調整を明らかにミスっている。ゾウの像の出ベソスイッチは後半で押し直すことになるので要注意。



・九重楼


 前半は七転斎八起とやたノ黒蝿の開放、かまいたちやくらら、拳の指南書とゲームの進行で結構重要なあれこれを回収するために来る。後半は五郎ズの開放が主な目的となる。道中が煩わしいので野分推奨。他の迷宮とは異なり曲が明るいので気が滅入らない。



・白骨城


 前半は速瀬、後半は速鳥を求めて来ることになる。前半の迷宮にしては長丁場で、中ボスが二体もいる。まあそこそこ纏まった稼ぎではあるし、宝物庫のドーピングアイテムもそれなりに期待ができる。八月の選抜試合とバッティングしているので、来る機会は実質六月と七月。



・大江山


 十一月と十二月しか入れない上に後半は来られなくなるので、ここで時登りの笛を幾らか調達しておくことになる。また麓の雑魚鬼も金目の物をそこそこ落とすので、単純に金策のみを目的として稼いでもいい。ここで取れる術は後半あっちこっちに散らばるので、できればここで取り尽くしておいたほうが良い。地味に竜神刀は石猿田衛門が落とすアイテムで、ほとんど唯一品。



・親王鎮魂墓


 古墳。エジプト語で言うとピラミッド。現代なら九龍妖魔学園記の舞台になりそう。地獄を除けば随一の長さを誇る迷宮で、物理一辺倒ながら手強い中ボス戦が二回もある。陽炎を切らさないようにしながら、術や札メインで進めるのが良い。進行優先。春菜と卑弥呼が手に入る他、稼ぎの場としても使える。崇良親王の回天一発はここでしか手に入らないので要注意。



・紅蓮の祠


 ボスの赤猫お夏は体力は半分を切ると回復をして全快する。このためバフで攻撃を上げた壊し屋か弓使い辺りで一気に攻め切る必要がある。後半戦の炎系の術は粗方手に入るものの、持ってる天狗が手強いので中々上手くは行かない。リメイク版と違って地形ボーナスがないため、髪の火力は高くなっていない。それでも致命的な威力はしてるんだけど。



・忘我流水洞


 亀の朱の首輪を取ろうとすると、ここの河童が落とす亀甲鎧が必要となる。でないと32体倒すか、地獄巡りで最終装備を取って来ないといけなくなる。敦賀ノ真名姫の真名姫が非常にしんどい。水と防御系の術が出るが、配置のバランスが悪い。通路が基本的に狭いので、陽炎を使っても挙動が直線のみの敵はUターンできずにぶつかるし、おどろ大将が詰まってプリケツ余分三兄弟をお見せして来るので煩わしい。



・地獄巡り


 敵が強いのもそうなんだけど、何より最終装備があちこちにある。このゲームは最終装備が最終ダンジョンにあるものの、後半戦の道中に丁度良い武器や防具は、全然落ちてないか女性専用だったりするので、進行が辛い。手に入っても無双よりは今更感がすごい。ここまで来ると雑魚を吸収した茨城大将のほうが朱点より強いまであるので、最後の最後で苦労はしないだろう。



・大ボスについて


 各迷宮の大ボスについてさらっと触れて行こうと思う。前半は挑むのがちょっと無謀だったかなと思うくらいには強く、後半はそれほどでもない。そんな塩梅の彼ら。髪については面白いことを言えそうにないから割愛する。



・九尾吊りお紺


 鳥居千万宮の大ボス。状態異常と全体攻撃がしんどいものの、術力が少ないのでちょっと持久戦に縺れ込むと、貧弱な物理攻撃しか打つ手が無くなる。元がダメンズの一般人なこともあってか非常に弱い。全体回復と状態異常回復を覚えたら敵ではない。



・片羽のお業。


 脳筋。前半は芭蕉嵐を術力が切れるまで、つまり四回立て続けに唱えて来る。後半戦は心なしか他の行動もし易くなってる気がする。術の威力が底上げされていることや、ボスがステータスの割りに状態異常に罹り難いこともあって、あまり連発しないようになっているのかも。



・太刀風五郎と雷電五郎


 アースウインド&ライデン。とにかく全体攻撃をやってくる。死ぬ前に殺すしかない。一応青いほうは風と比べて殴って来る頻度は高いが、それでも行動パターンが二つで無駄行動が一つしかないため、下手なボスよりよっぽど強い。できれば前半で撃破数を稼いで後半で直ぐに開放したい所。



・大江ノ捨丸


 全体攻撃が痛く後半は混乱も使うが、俺もお前も殴りは物理。陽炎をかけ倒しておけば時間が解決してくれる。前半は炎属性の薙刀『闇の光刃』という中二心をくすぐる武器を落としてくれるが、粘るほどではない。解放条件が格上の神の子がいること。宮仕えの社畜根性が骨の髄まで染み付いている。直ぐ上に阿吽兄弟がいるので、何なら後半で最初に開放できる大ボス。



・朱点童子(レイプマンの声のほう)


 リメイク版の確定不意打ちがないのでそんなに強くない。それでもヒップドロップは結構な威力。BGMが不気味で戦ったら、というかこいつ倒したらいかんのでは?という感じをこれでもかとお伝えして来る。直前の石猿田衛門からの落差もあって、勝利後の展開には「まあそうですよね」っていう感想しか出ない。



・崇良親王


 物理主体だが雷電も放って来てこれが結構痛い。体力が半分を切ると急に踊り始めて見る者に大ダメージを与えて来る。防御も高く一息に攻め切るのも難しい。ただしあっさりだと七転爆の併せ四人で1,200ダメージとか出るので、ギリギリまで削ってから押し切ることも可能。唸れ家族の絆、二十八転爆。



・赤猫お夏


 前述の通りベホマを使って来る邪神。小説版だと天界入りしたばかりの昼子の体に彼ぴと一緒に落書きして晒し物にするとかいう、御神楽少女探偵団(R18版)みたいな真似して追い出されたらしい鬼畜。壊し屋で強制失神から攻め落としたいがかなり素早く、途中で起きることもしばしば。リメイク版だとどういう訳か最強遺伝子四本持ちで、理論上だと昼子より上まで成長できそうなんだけど、果たして。



・氷ノ皇子


 声がイケメン。やってることもそこまで悪くなかった。基本的に恩を感じることのない人類とかいう畜生に心を砕いたのが彼の失敗である。そんなことよりも攻略、特徴と言えば強制睡眠で、こうなると土台の変な人たちのパンチを避けることができない。だいたい合計で600オーバーの威力を出してくるため、陽炎より石猿で固くしたほうが無難。仙酔酒だとバフが解除されてしまうので、アイテムのほうで対処しようね。



・酒吞童子&八ツ髪(黄川人)


 漫画にっぽんむかしばなしをオマージュしたようなコンビ。剣士や薙刀士の当主が開幕の剣をカウンターして始まると脳汁がすっごい出る。片方倒すと試合が終了するため足の遅い髪のほうを狙うことになる。なおファミ通の攻略本だと剣はHPが50%以下にならないと使わないと書かれてたりする。



・阿修羅


 何時見てもキツイ。胎内回帰願望と破滅願望が同居しており、リメイク版だと倒した後に高山みなみのどこかふざけたような断末魔が入ってキツさを増している。とにかく硬くて速い。RPGラスボスお馴染みの強い全体攻撃を連発してくるので、大甘露はこのときのために取って置こうね。



・交神について


 このゲームの本文。男神はまだ纏まった遺伝子をしている者が多く、女神は尖った遺伝子をしている場合が多い。このため安定した戦力を供給するためにも、女性のほうが優遇されてたりする。クリアをするだけなら奉納天を30万くらい貯めて、とりあえず高い女神を付けておくだけで良い。どっぷりモードで10点神縛りでもクリアはできるのだ。


 とはいえそんな極端な話をしても仕方がないので、道中でお世話になった神様をここで紹介したいと思う。推しとかそういうのではないので、そこはご容赦。



・白浪河太郎


 舌の根も乾かぬ内に申し訳ないがこいつ最初の一回だけすごいお世話になるの。何だお前その父系遺伝子技の水910って。いきなり最終段階の遺伝子をたかだか3,000点未満の河童がお出しして来るんじゃないよ。


 これ一本だけ後生大事に最後まで抱えて行くと、前半は持て余すけど後々助かる。水属性の武器は前半だと竜神刀と秋津の薙刀(女性専用)だけだが、それだってこのクレイジーな技水が有れば火を噴くのだ。水で。



・やたの黒蝿&虚空坊岩鼻


 黒蝿はリメイク版でナーフを受けるくらいにはコスパに優れた優秀な神様で、正直前半はこの人だけでいいとさえ言える。天狗のほうは体で劣って心で勝るので、術の習得を考えるとたまに変えてもいいだろう。



・七転斎八起


 一万点台で手堅く纏まった神様って中々いない。そんな中でよく見ると丁度良いのがこ奴である。黒蝿子孫だと前半の大ボスが少し辛いというのを、まあまあ行けますねというラインまで押し上げてくれる。



・石猿伝衛門


 無印版だと父系遺伝子の技土が最強遺伝子であり、全体的に纏まっている。河童のときのように遺伝子一本狙いで選んでも良い。補助術は技の土を結構要求されるのだが、土の神である阿狛・吽狛だとどうも微妙に届かないというケースが多いためである。



・阿狛・吽狛


 後半戦に突入したら真っ先に鳥居千万宮で開放するべき神。双子の出易さが一番で、頭数を求められる後半戦ではかなり重要な存在。男女問わず選べるので、しばらくはお世話になる。でもいまいちステータスは伸び悩む。代替わりのベースアップでそれも段々気にならなくなるけども。



・東風吹姫とその他


 黒蝿に比べるとコスパで劣るものの、全体的にほど良く纏まっているため、序盤に女日照りで悩んだらこの人。また後半で双子が生まれないけど交神するというときに、相手が女神なら稲葉ノ美々卯・鳴かず弁天・春野鈴女・土公ノ八雲などが良バランス。



・道中の進め方


 最後に前半後半の歩みを記しておく。テンプレだけどもそのテンプレも失われつつあり、そうそうこんなだったと思って頂ければ幸いです。



 ゲーム開始から鬼朱点討伐まで。



1、最初の相手に魂寄せお蛍を選択。最初の八月開始までに鳥居千万宮で竜骨の槌を狙い金策をする。2万両で商業復興レベル4となり雷太鼓の符が入荷するためである。これで最初の選抜試合を優勝する。


2,福招き美也と羽黒ノお小夜と交神。大江山で金策。後に相翼院で河童を解放、出ベソのスイッチを押す。九重楼で黒蝿とダルマを解放する。


3,春の選抜試合で優勝する。以後は術と装備の収集と神様の開放を進める。選抜試合の賞金は復興度合いに依存するため、稼いだら復興。前半終了時の目標は商業の復興レベル6到達。


 ※ただし復興レベルが5になった辺りから結界印が出なくなり、同じように巽の陣羽織も復興レベルが上がると出なくなるため、必要ならある程度買い込んでおくこと。


4,交神で河童の技の水を取ったら以降はそれを維持しながら、なるべく黒蝿との子を設ける。


5、前半の内に大ボスたちの撃破数を稼いでおく。


6、時登りの笛と術の収集を終えたら鬼朱点討伐。


7、後半戦へ。鳥居千万宮で今度は唐よし花入(39,000円)を漁りつつ、阿狛・吽狛を解放する。以後は復興完了まで『絶対に』髪を討伐してはいけない。商業の装備がそれほど良くならない上に、髪を討伐すると試合に出て来る敵のレベルが上がり、下手なボスより強く勝てなくなるからだ。


7、双子の量産体制を維持しつつ、装備と術の収集と迷宮の攻略を進める。最優先は女壊し屋のための天ノ羽槌と竜巻の腕輪である。


8,各地の大ボスを解放したら髪を順次討伐。地獄巡りへ。ある程度装備を集めたら遺伝子の暴力に任せて好きにパーティを組む。とはいえ最後は壊し屋・薙刀士・踊り屋・大筒士だった訳だが。


9,朱点童子討伐。エンディングへ。



・最後に



 スパロボやドラクエとは別のベクトルで長時間のプレイとなった。こうなるとリメイク版で神様育成をやりたくなって来る。既にやってる人もいたが、それだってもう十年前の個人サイトだったりするんだから、時の流れは恐ろしい。しかしそうは言ってもこうやって昔のゲームを遊ばずにはいられないんだから人間というのは仕方のない生き物である。


 昔知り合いが受験でゲームやサブカル趣味を辞めて、自分もそういうふうになるのかと思ったときもあったけど、結果は御覧の有様。明日をバーンと!信じろよと当時の私に言って、いやそんな必要無いし、そしたら不審者だな。


 ともかく、俺の屍を越えてゆけ、面白かったです。



・おまけ


 最強氏神製造失敗。


 一つ言い訳をさせてください。無印版はですね、リメイク版と違って最強氏神を作るの難しいんですよ。偽最強遺伝子をですね、避ける必要があるんですけど、その選別でですね、技の火だけ最強遺伝子持ちがどっちも偽最強遺伝子も持ってるんですよ。


 夕子と梵ピン将軍が。


 避けて通れぬ二分の一が待ってるんですよ。順番に気を付けて交神して、偽が混ざるとしたらここしかないってのが技の火。そして負けた。大昔も同じ負け方をした気がする……。


 負けた目に続けて張っても、普通は負けるんだよなあ。

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PS版俺の屍を越えてゆけ クリア記念雑感書き散らし 泉 とも @izumitomo20231231

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