第4話 指切り
僕たちはこのままで
変わらないでいようねと
差し出された小指に
そっと小指を絡めた
指切りげんまんなんて
とてもガラじゃないけど
それが今を繋ぎ止めるなら
もう何だって良かった
ちゃんと知っていた
知らないフリをしていた
このままでいられないこと
流れない時なんてないこと
だから僕は嘘を付く
大丈夫だと嘘を付く
この約束が本当は
一番の嘘なのに
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