第15話 第二のキャップ
――人目のない街の外。
『おいしー』
Aランク武器を食べさせると、無事バグリンが光ってレベルアップする。
「お……おお!2ポイント上がってる!」
念のため本当にレベルアップしたかステータスの方も確認し、そしてそこで気づく。
バグリンのステータスポイントが2ポイント上がっている事に。
一応念のためもう一回レベルアップさせて確認するが、やはり2ポイント増えている。
どうやら、50以降はポイントが増える仕様の様だ。
「嬉しい誤算だな」
『ごさんー、ごさんー』
「よしバグリン!ジャンジャン食ってバンバンレベルアップだ」
複数の国を移動し、Aランク武器を大人買い。
せっせとそれをバグリンに食わせるだけの簡単な作業。
それだけでステータス上がるんだから堪らん。
バグ最高!
「ありゃ、59で止まっちまったか」
バグリンがもっと美味しいのじゃなきゃって言ってるので、どうやらAランク武器ではレベル59が頭打ちの様である。
ここからは、Sランクの武器を喰わせる必要が様だ。
「Sランクは店売りしてねぇんだよな」
簡単レベルアップは残念ながらここまでである。
Sランク武器の入手方法は三パターン。
イベントか、ドロップか制作だ。
イベントは確実に手に入る代わりに時間がかかる。
ドロップはそこそこ高レベルモンスターの低確率なので、そもそも今の俺では狩れな……くもないが、火力が大した事無いので効率は余り宜しくない。
という事で――
「効率と先を見据えると、制作が一番だな。そのためにはまず、ミスリルを取りに行かんと」
ミスリルゴーレムの居るダンジョンに、改めて向かうとする。
バグリンゲットで引き返したが、そもそもあそこにはミスリルを手に入れるために行った訳だしな。
因みに、ミスリルはA武器の製作素材である。
なんでA武器の素材を?
そう思うかもしれないが、A武器の素材を手に入れに行くのには理由があった。
それはバッカスから習った武具製作スキルでは、Aランク装備までしか作れないからだ。
Aランクまでしか作れないのなら、それは意味のないスキルじゃないか?
そんな事はない。
このスキルには上位スキルがあり、それがあればSランク制作が出来るからだ。
そしてその取得条件には、武具製作のスキルレベルマックスと、そしてAランク武器を10本以上制作した実績が必要となっている。
つまり、条件を満たすための前提スキルという訳だ。
「ステータスが上がって武器もAランクになってるし、バグリンの攻撃もあるから楽勝だな」
ダンジョンに戻った俺は、早速ミスリルゴーレム狩りを再開する。
俺の現在のステータスは――
~高田雄二~
Lv:50
HP:1324
SP:58
MP:108
筋力:8 (+14)
体力:7 (+14)
敏捷:7 (+10)
器用;99 (+8)
魔力:4 (+8)
幸運:11 (+14)
攻撃力:1980
防御力:520
魔法防御:287
武器重量:47
装備重量:114
スキル――
ダガーマスタリー:Lv10
軽装マスタリー:Lv10
装備制作:Lv10
装備――
ハイミスリルダガー(A)
攻撃力380。
重量36。
ハイミスリルシャツ(A)
防御320・魔法防御200。
重量35。
ミスリルゲートル(B)
防御100・魔法防御50。
重量16。
ミスリルブーツ(B)
防御60・魔法防御20。
重量12。
ミスリルの籠手(B)
防御40・魔法防御15。
重量10。
――まあこんな感じだ。
バグリン効果で筋力や体力が上がって重量が増えたので、武器と鎧はAランクに変えてある。
ステータスの右側にあるプラス付きの補正が、現状のバグリンのステータスだと思って貰えばいいだろう。
筋力体力幸運が得意ステータスで、それ以外が苦手もしくは普通って感じだな。
個人的には魔力とかいらないんだが、まあこればっかりはしょうがない。
『えーい!』
肩の上のバグリンが、ぼーっと突っ立ってるミスリルゴーレム――ノンアクティブなので、攻撃仕掛けない限り襲ってこない――に水弾をぶつける。
「ごおおおおお!」
水弾が当たった部分から煙が上がり、ミスリルゴーレムが雄叫びを上げる。
今のはアシッドバレットというスキルで、バグリンが新しく覚えた攻撃スキルだ。
効果はダメージプラス防御力ダウン。
ミスリルゴーレムは防御が高めなので、かなり有効なスキルと言えるだろう。
「はぁっ!」
そこに切りかかり、俺はさくっとミスリルゴーレムを倒す。
その際、バグリンは肩に乗っけたままだ。
どうもこいつは俺に引っ付く機能があるみたいで、激しく動いても落っこちないっぽい。
「お、でたな」
50匹目ぐらいでミスリルをゲット。
ドロップ率は1%くらいなので、まあ運は良い方だ。
「じゃあ街に帰ってAランク武器作るか」
『つくるつくるー』
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