第六話 決壊
灯油のトラック販売のメロディに目を覚ますと、西陽が窓を赤らめている。布団の中で微睡んでから、スマホに手を伸ばす。
Switterに通知が数百件ある。昨日の投稿がバズったかな。横向きに寝そべりにやけながら通知を確認する。
次の瞬間、体が凍りつき上手く息が吸えなくなった。手が小刻みに震える。コメント欄に『最低』、『タチ悪過ぎ』、『見損なった』などのコメントが並ぶ。
嘘だ。何かの間違いだ。Switterの障害に決まってる。スマホを再起動してみる。何も状況は変わらなかったフォロワーが数百人減っている。ブロックもされている。
早く確認したくて、いてもたってもいられないのに、見るのが怖い。その日に限って、他の人がワタシの投稿をリスイートしたものが多い。おもむろに、その中の一つをタップしてみる。
『男を騙す、ニートババア、須山美沙、二十九歳』
『交際をほのめかし男から金やプレゼントを搾取』
『合成アプリで他人の顔を無断使用』
スクリーンショットが連続投稿されてる。チバさんや他の男とのメッセージやワタシの自撮りだった。
なぜだろう。教えたことがない本名がバレてる。
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