第22話 スライムの倒し方
「……『ウォーターボール』を使えばいいって。そんなん誰も気づかないって」
「水を与えて体を大きくする……確かに理にかなってますね」
「そういう事じゃ。こういう小型スライムはほぼ水でできておる。水を与えれば与えるほど巨大化し動きが遅くなる。こうなるとコアを見つけやすくなるから……ほれ、すぐ引っこ抜ける」
「ふぁあああぁ……コアを引っこ抜けるのは父ちゃんとじいじだけだと思うよ?」
「ホッホッホッ、水を与えたパープルスライムは毒性も薄まるんじゃ。流石に素手で触るのは儂ほどにならんと無理じゃが手袋をはめれば余裕じゃよ。ほれやってみよ」
儂のやり方をまてね孫達が実践。
水を与えてスライムを膨らます……
この倒し方を見つけたのは婆さん。
同じサークルにいたナノマテリアル科のメンバーからスライムの作り方を教わっとったからその経験とか言っとったのう。
……多分じゃけど水入れすぎて固まらんかったんじゃろうなー。
ちなみにこの方法ではコアが楽々取れるんじゃが、スライムの素材は体液と皮が存在する。
皮は薄いので中々珍しい上に専用のナイフが必要なため専属で取りに行くグループがある。
使い方は前の世界にあったラップやジップロックのようなものに使う。
これも婆さんのアイディア。
なんでも発明するからのう、婆さん。
「じいちゃーん、コア集まったよー」
「次は瓶5本分の体液ですか……さっき膨らませたスライムから絞るんですか?」
「ふむ、体液の集め方じゃな」
「その方法、俺も知りたいんダナ」
「私も教わりたいですわ!」
「おや?リームさんにキリアさんまで。スライムの倒し方であればご存知では?」
孫達に教えようとしたらフランさんのチームにいたおふたりが声を掛けてきた。
確か黒魔法使いのリームさんとヒーラーのキリアさんじゃのう。
何でもおふたりはスライムの体液が欲しいそう。
リームさんは魔法の触媒で、キリアさんは武器に装填するそうな。
魔法の触媒はまだ分かるが武器に装填って……
あ、ポイズンメイス?
なるほど、殴った瞬間に毒液を傷口にかけるんじゃな?
なかなか凶悪なものを……
「あと数日、いや王都への報告に行くなら明日には村を出るんダナ。センタロー様の道を使うにしてもその先の森では戦闘が必須なんダナ」
「武器は万全の状態で行きたいところですの。私達も一緒に集めさせて欲しいのですわ」
「そういう事ですか。なら、ケミー、カルロ、ファイ。おふたりと一緒に倒していくぞい」
「「はーい!!」」
「ねむねむ……」
……ファイはそろそろコーヒー飲ませた方が良いかのう?
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