第3話ケーキバイキング
「どこか行きたい場所はあるか?ロラ」
「じゃあとりあえずスイーツ街かなー」
「よしじゃあ、いつもと違う場所に行くのはどうだ?」
「いつもと違う場所」
と首をかしげて聞いてきた
「ああ、いつも行く場所とは別の場所だ」
「どんなところなの?」
「お店の数とかは少ないんだが、面白いスイーツが多いらしい」
「行くか?」
「行く‼」
と目を輝かせながら返してくれた、ああ、可愛い
「ヘマ様、もしかしてそれは、西側にあるあの通りに並ぶスイーツ店のことでしょうか」
レインが申し訳なさそうな顔で聞いてくる
「まあ、そうだけど、なにかあるのか?」
「そこのお店は2年前に全て取り壊されましたされました、健康的、精神的な被害を訴えるものが多く、赤字と営業停止処分が下されて」
とリビアが申し訳なさそうな顔で伝えてくれた
その瞬間、なぜだろうか、とてつもなく嫌な予感がした、血の気が引き、顔が真っ青になった
おそらく今俺がするべきことは2つ、どこがダメだったのか言い、誠意を込めて謝ること、そして新しい提案をすること、この2つだ
まずはゆっくりと後ろを向き頭を下げて喋りはじめる
「下調べを怠り、誤った情報で大きく期待させてしまい申し訳ございませんでした」
そう心を、誠意を込めて謝り、顔を上げて
「そこで提案なんだけど、ケーキバイキングでも一緒にどうかな、おれのおごり」
「高級なところね」
そう笑顔で返してきた、まるで闇落ちした可愛い女神みたいだ
「もちろん」
そう返してロラの選んだ高級店(貴族基準)に入った
まず個室に案内される、俺たちのためだけのケーキが沢山おかれた個室に、もちろんケーキは追加可能
「時間ってどれくらいあるんだ、レイン」
「大体3、4時間ほどあります」
「じゃあ3時間くらいにするか?」
「えー、4時間くらいがいい」
「いやでも・・・時間が」
そういいながら目線だけでレインとリビアの方を見ると
「時間なら大丈夫ですよ、4時間後でも全然間に合います」
そう笑顔でメニューを見ていたリビアが応えてくれた、うん、ありがとう、なぜだか涙でいっぱいになりそうだよ
「じゃあ、すいません4時間お願いします」
「かしこまりました、それではごゆっくりお楽しみください」
その後、そこらのお店とは比べ物にならないくらい美味しいケーキを、いつもと変わらない環境で味わいながらたくさん食べた
とても幸せな時間でした、あとロラの機嫌が戻ったようでよかったです。
値段はまあ、聴かないでくれ、とりあえず言うとすごく高かった
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