第19話 ボッチ王都に家を持つ
翌日商業ギルドを訪れて家を斡旋してもらいに行った。
地図を見せて貰って大体の場所を候補地に挙げて行く。
ボッチの体質によりあまり賑やかな所は好まない。
貴族の館が無い所がいい。
出来るだけ敷地が広い方が良いが、建物は大きくなくても良い。
来客をもてなすだけの造りが欲しい。
俺が居ない間のハウスキーパーを雇いたい。
等の希望を伝えて条件に合った物件を探して貰った。
日当たりの良い所となると、北側の壁沿いの徒歩10分で市場へ行ける北門の近くの近隣には人家の少ない物件が有った。
100m四方の敷地約3000坪。パーテイー好きな大富豪が隠居生活の為に建てた豪勢な屋敷だ。敷地も壁に囲まれていて馬車を10数台停めておけるし、馬小屋も有る。門から玄関までは洒落た庭園が有って建物の左右は果樹園と菜園が有る。
建物の中は100人くらいが集まれるパーテイー会場が有って広い設備の整った厨房が有る。
2階はゲストが泊まれるホテルみたいな作りになっていて、3階が住人のプライベートな空間だ。
風呂トイレ、台所、食堂付きなのでアパートの3LDKの部屋みたいなものだ。
使用人達の部屋は1階に集中しているが3階にも専属メイドの部屋が有って主人の呼び出しに即座に対応出来るのだそうだ。
(ここを買ったら俺は3階に引き込もり出来そうだな
留守中の家や庭の管理は業者に頼めばよいのでそれらを指図できる人材が欲しいな出来れば泊まり込みの夫婦か一家が)
「ここが気に入った、ここを買うよ」
「お買い上げありがとうございます。請求書は王家へいくことになっておりますので、早速、建物の清掃と敷地内の清掃作業をはじめさせていただきます。5日後には入居出来ると思います。寝室を決めて頂ければベッドの搬入を済ませておきます。あと必要な大型家具も搬入設置しておきますので、これから家具屋に行きませんか?」
ギルドの担当職員さんの勧めで家具屋に出掛けた。
ベッドは物々交換マーケットから取り寄せて現代日本の高級ベッドにしたかったのでそれ以外の物を見繕って注文した。
「使用人の人選はこちらに一任させていただければ責任もって信用できる人材を選任しておきますが如何でしょうか?」
「信用してお任せします。ただし、何か有った場合には解任してもいいですか?」
「勿論でございます。国王陛下から推薦されている人材も居りますのでご安心ください」
購入費用から人材派遣まで……何から何まで、ありがとうございます。国王陛下。
今日まで王宮に泊らせて貰っていたので、国王陛下にはお礼がてら報告した。
「そうかそうか、入居して落ち着いたら入居祝いをしようではないか。なに心配せんでもいい。身内だけのパーテイーだ。そういうことに詳しい頼りになる使用人を紹介して置こう。そなたには美味い簡単な料理を用意してくれればよい」
なんだ、やたら良くしてくれると思ったら、俺の料理目当てかよ!なんて顔には出さないで心の中で突っ込んでおこう。
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