第4話 バレー部での苦悩

練習もキツかったけど、1番辛かったのは自分の出来なさ。

何やったってみんなの足引っ張ることにしかならなくて、1対1のパス練習なんかしたくなかった。


特にひさめさんとは。


私がひさめさんのカバーすらも無駄にして失敗し続けると、決まってボールを床に叩きつけてた。

テレビで見る、バレー選手がサーブを打つ前の気合い入れというか、調整みたいな感じで、私たちもやるんだけど、力が明らかにいつもより強いんだよね。

絶対私が失敗しまくってノルマが全然終わんないからじゃん

って思って、心の中で謝罪しまくってると、


ゆき「え、?怒ってる?笑」

ひさめ「いゃ、怒ってないよ!笑」


なんて会話を目の前でしてて、

(いぃやいやいや絶対怒ってるじゃん!それは怒ってる人が言うやつじゃん!?)

とか思うけど、もちろん誰にも言えず。


その後も何回かはやっぱりペアにならざるをえなくて、何度もボールを叩きつけさせてしまった。



これが中Ⅰから中Ⅱの前半くらいまでのこと。

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