私はあなたの唯一(ひとり)じゃない

@suirenmk2

第1話 唯一

親友が死んだ。


まだ16歳だった。


背が小さくてあんまり笑わないやつだった。


でも、俺にとっては最大の理解者で唯一無二のやつだった。


死んでしまったのだ。前を向いて生きなければ。


当然だ。死んだ人は生き返らないのだから。


当然だ。帰ってこないなら前を向くしかないのだから。


会いたいと思い、夢に出るようにと願っても意味がないのは当然だ。


ならば、


「………………」


今よくわからない場所で目の前で見下ろして来ている親友も当然のことだろうか?

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