サイバーパンク2.0.2.2.-という小説ガチ勢が魅せる究極の推し活とは、推しキャラ(悪役)に転生してハッピーエンドを目指すこと-
東山統星
シーズン1 Keep Yourself Alive 自分らしく生き残れ!!
第1話 サイバーパンク2.0.2.2.
『ウィング・シティ』。世界最大のチャンスが眠れる街であり、世界最悪の街である。
1998年、ウィング・シティは経済的困難によって暴動が多発し、やがて財政破綻を起こした。政府は暴徒を抑えるべく軍を投入するものの、暴動は激化するばかりだった。市民たちは飢えと貧困に苦しみ、街は無法地帯と化した。
2000年代、街は復活の兆しを見せるも、その裏側には裏社会の暗躍があった。彼らは旧ソ連が遺した人間強化装置、通称、『ギア』を使い、人間離れした力を身に着けていた。そのギアという未知の力を抑えつけられなくなった政府と軍は、ウィング・シティを事実上放棄した。その後、ギャングやマフィアといった犯罪組織が、この街の実権を握るようになった。
2010年代、ついに政府はウィング・シティ再生に取り掛かる。その再生案とは、すでにほとんどの市民が保有しているギアのさらなる開発と、正気度や精神力で市民を格付けする『ランク・システム』であった。ランク・システム、これは、ギアの強弱と人間性がうまく噛み合わず、『殺人狂』となってしまう市民を減らすために施行された制度であった。もっとも安定した精神を持つ者たちが『AAA』。その次が『AA』。そして『A』。その下は『B』、更に下は『C』……と言った具合に評定されていく。この策が功を奏し、殺人狂に陥る者は激減した。
2020年代、ギアに支えられ、ウィング・シティは再び繁栄の兆しを見せていた。警察機関が復活し、裏社会との果てしない抗争を始めたのである。もちろん、裏社会に潜む無法者たちは支配者の地位をそう簡単に手放そうとはしない。暴力と陰謀がはびこる状況はなにも変わっていなかった。
そして、2022年。犯罪組織と警察機関、そして野心あふれる若者たちによる、世界最大の夢の眠る街での覇権争いが始まろうとしていた……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます