第6話 その後

遠藤は徹底的に病院を調べて、電話をし尽くしたが、一向に美香の居場所がわからなかった。でも、あきらめなかったあきらめたくなかったんだと思う。本当に遠藤にとっては最愛の人だったから。でもその月の新聞を見て驚いたのだ。2024,6月1日 AM12:45 近藤美香44歳永眠 と書いてあった。葬儀場は里塚霊園と書いてあったのでそこに行ってみた。「貴方は、?」と聞かれたので、「美香さんの友人です」と答えた。「もしかして遠藤さんですか?」「なぜ俺の名前を?」「日記が見つかったんです美香の部屋から。そこにあなたのことが書かれていた。それで一度会ってみようと思っていた矢先にあの子が亡くなってしまったんです。本当に急だったので。あの人は男っぽい性格だから。なかなか男性が見つからな方みたいで。良い方が。いろんな人と付き合ってたみたいだけど?でも最後にあなたみたいな人で良かった。めぐりあわせですね?あなたは美香の祖父に似た感じがしていますから。あの人にべったりだった。美香は。人見知りではなかったけど?人に好かれるタイプだった。元気が良すぎて。あの人は。でも、結末がね?じいちゃんと同じ心臓病とはね?運命だったんだろうね?」「そうだったんですか。俺が知り合った頃は、春だったから。でも、、俺とあってる時の美香はすごく楽しげだった。本当にそう思ったんです。ナイーブだし。」「そうなんですよね?こっちから言わないと何も言わない人だった」「そう見えなかったけどな?

「嫌われたくなかったのかもね?あの人。そういううとこあったから。」「そうだったんだ。見抜けなかったんだ。俺。見抜いてたはずなのにな?女はわからん!」「そういううものですよ?」「はい。そう実感してます。」「あなたも幸せになってくださいね?美香の分まで」「はいそうさせていただきます。」「これを」と言って美香の母が家にあった鉢2個を渡してきた「これですか?」「美香から。あなたならぜったい。生き返らせられると言ってました。」「ありがとうございます」「大切にいたします」といってもらってかえってきた。「君しかいないんだ俺には。美香だけだったんだ。」と泣き崩れていた。その時、部屋に美香がいた気がした「気のせい?」と思ったが、あるものが落ちていた。「私はあなたの中にいるから」と書いてあった紙が鉢に刺さっていた。何故刺さってるのかがわからなかった。ささってなかったはずなのに。「大切にしよう」と思った。何故かわからないけれど。その後も。遠藤はずっと独り身のままだった。美香の思い出を胸に。 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る