失われた記憶(とき)を求めて
加奈子
第1話 失われた記憶
その女性はある病気で記憶を失ってしまった。今まであったことすべてを。ある時ふと思ったその女性は、手帳を見た。そこには楽しそうに笑っている女の人と知らない男性が写っている。写真と、住所を見つけて、その女性ははじめてその男性に手紙を書いた。でも「返事が帰ってくるかもわからないし、もしかしたら忘れているかもしれない。そんな人に出してもいいのか?とも思ったその女性は一応その男性に手紙を出してみようと思った。「もしかしたら私のこと知ってる人なのかもしれないその人に会ってみたい」と思っていた。「もしかしたら?その人に会えば思い出せるかもしれない。」と思ったから。その女性は仕事に追われて急に記憶が無くなったことに気が付いたのが三年前だったから。その頃のことなんて全く覚えていなかったその女性は最初はパニくったみたいだけど主治医がいたのでその主治医に相談してはいたから安心だったみたいだったでも「一度その病になったらもう治らない」と言われてしまったのだった。その女性は最後にもう一度その人のことが知りたかったから「そちらに行く機会があるので会いたい」と書いた。今までの起こった内容を書いて。でもいつになっても返信は来なかった。その日が来て北海道の苫小牧へ行くことにした。一人で。それも主治医がいる街へ。「でも会えるかはわからないと覚悟を決めて」JRで行くことにした。会えることを祈って。そのは、イオンがあるし、海が見える街だった。それでも思い出せないその女性は主治医のもとへ向かおうとバスに乗るつもりでメガドンキホーテのバス停のとこにいた。そしたら、「君!そこの長い茶色の髪の!」「はい?貴方は?」「忘れたの?高橋!高橋だよ!」「すみませんが私貴方の顔も名前もわからないからさよならっ!」と言ってバスに乗って行ってしまった。その人は「なぜ俺の顔もわからないんだろ?」と思ったはずだ。でもその女性にとって他人としか思えなかったのだろう。その女性は全然記憶がなかったから。本当なら覚えているはずの人の顔もわからなかったから。その女性は診療所について、診察を受けていた。「先生?さっき来る途中で人に声をかけられたのですが、でも全く分からなくて困り果てて私。怖くなってしまって。何かを言った気はするけど?それすら覚えてなくて・・・・。」「それってたぶん思い出したくないんじゃないのかな?怖いから。無理に思い出す必要はないから。深呼吸してね?」「はい。でもこの病は本当に記憶が無くなってしまうんですね?」「低下するんだよね?記憶力がこの先仕事どうするの?」「まだわかりません。一人になるのが怖いから。」「じゃあよく自分のことを知っているパートナーが現れるといいね!」「私もそう思います」と言って。その女性は恵庭へ帰ることにした。そのとき下りたバス停に3,4人が、寄ってたかって、その女性を囲むようにして、因縁をつけていた。「本当に知らないのか?噓ついてるんじゃないの?本当のことを言え!」と髪を引っ張ったりして、周りの人がぶつぶつと言ったり避けて通ったりしていた。「お前ら大の大人が寄ってたかって何女泣かせてんだ?知らないって言ってんだろ!いいか加減にしろよ!殴られたいのか?ヴぁ?」「こいつこの女の何?ただ俺はしらばっくれてるのか知りたかっただけで…」「知らないと言ってるだろ?ねぇ?」「はい。」「わかったよ!もう付きまとわねーよ!いこ!いこ!」「ありがとうございました。貴方は?」「俺?通りすがりのものだから覚えなくていいよ?君って茶色い目してるね?どっかでお茶でも?」「すいません。私帰らないといけないから報告がありますから」「どこに?」「会社のほうに」「気をつけて帰んなね?」「ありがとうございます。さようなら。」と言ってJRで帰った。そして報告に会社のほうへ行ってそのあと自宅へ帰った。その女性はもう友達は一切作らないようにしていた恋人でさえも。そんなある日。一通の手紙が来た。「君を前に車で見かけました。でも追うわけにもいかなかった。俺も仕事で勇払まで行ってたからその帰りに君を見たんだ。元気そうだと思った。でもまた暗い闇を抱えている気はした。君はもしかしたらもう俺には合わないほうがいいのかもしれない。そんな気はする。前にの言ったけど俺は一度手放した人をまた追いかけるのはないから。でも俺から離れたのではなくて、連絡を絶った俺が悪かったんだ。それでもいいのなら一度会ってほしいでも俺も不定休だし、いつとは言えないからタイミングあえば会いたいんだ。君は花が好きだったんだよ?覚えてるかな?いつも花があった。君が花が好きだったんだよね?でも俺は嫌いだった。君が花が好きで、でも、君が花に取られたみたいだったから。君が花のようだったから。二つもいらないと思った。でも君は買っていつも見えるところに置いていたんだ。花がないと嫌だといったから。そして、いつも俺のことを想い、俺だけを見ていてくれた。そんなことがあった矢先だった。君がいなくなったんだ。突然。何も言わずに。俺は本当なら?どこかに連れて行こうと思っていたんだ。でも俺はもう無理なんだと思って
そしたら、手紙が来た。さよならも言えなかった。今頃になってどうしてるのかが知りたかったから。もし住所がわかるなら何か入れといてほしいポストにでも」とその手紙には書いてあった。その女性はまた苫小牧へ行くことになり、その人の住所の近くまで行ったけれど、やはり思い出せずだった。その近くを通った奥さんがその女性に声をかけた。「すみません!間違ってたらごめんなさい?美香ちゃん?違う?私よ?公子!もう何年も会っていないと覚えてないか~引っ越し先聞いてなかったし?今度遊びに行ってもいい?」「?貴方は?すみません。思い出せなくてごめんなさいね?」とその女性は逃げるように立ち去ってしまった。「私のこと覚えてる人があまりいなくて・・・。今はもう恋人もいないので。作らない気でいます。こんな状態で作っても、その方を悲しませてしまうから。そんなの私には耐えられないし。主治医には(あなたの場合、頭の使い過ぎで忘れてしまう可能性があるから。あまり使いすぎないように。また頭痛や、左脳が痛み出すから。)と言われましたから。あなたに会ってもいいけれど?それで何かが変わることはないと思うし。また元のもくあみになるような気がしますから。それではまたの機会にでももう会わないかもしれないけれどどこかで会えればいいとは思ってはいますが?私に会って何がしたいのですか?ただ悲しみが増えるだけではないのではないのですか?今の私は笑っても顔が強張ってしまってもうあのころの私ではないから・・・・。」と書いたものをポストに入れてそそくさと退散してしまった。手紙と今の住所書いたものを入れて・・・・。そのあと駅のほうに行こうとしてたら、ある女性が声をかけてきた。「すみませんがもしかして?」「はい?何か?」「私のこと覚えてますか?」「?すみませんちょっとわかりませんが?あなたは?」「私近藤といいます。お父さんは?」「私に父はいませんが?」「え?もう亡くなったの?すみませんでしたきっと人違いね?ごめんなさい」と言って別れた。その後車で、高橋という男性はさっきの女性を見かけて声をかけた。「美香!美香!」と呼んでもその女性は振り向きもしない。「なぜだ?なぜ俺に気づかない?やはり忘れてしまってるからか?」と思っていたが、そこから逃げるかのように公園の中に入っていった。「私は、なぜ?ここにいるの?もう忘れたいのに!」とその女性は叫んで泣いていた。そんな姿を見たその高橋という男性は、どうしたらいいのか迷ってしまった。「京子私はここにもう来たくなかったのよ!でもなぜ?あの人のことはもう思い出してはいけないと思っていたのにもう忘れたいのに、私はもうわからない!このままもういなくなりたい!」「そんなこと言わないで!美香は私のことを救ってくれたんだよ?そんなこと言ったらだめだよ!いつかあなたには幸せが舞い込んでくるってね?信じよ!その日が来るのを!」と言っていた矢先。だった。あるキャップを被った男性がその女性に寄り添ってくれた。「大丈夫ですか?死んではいけないよ?誰だって、死にたいと思うときはある。でも人間には寿命がある。それに全うした生き方がある。生きましょう!あなたには絶対幸せになれる価値があるから!そう思うから。」「貴方は?」「おれ?名乗るほどのものじゃないから。」「私は、美香。でももう恋はしないと決めてて。最後に植物園に行って帰ろうとしてたんです。最後にと思って。もう来ないつもりで。」そうだったんですか?でももう仕事の関係上で、ここには来ませんから。後、主治医にも言われて、もう治らないと。この病気は。それで、他の病気もありますから。恵庭の病院に行くことにしたので。」とその男性に言った。「それは京子さんに言ったほうがね?」「はい」「帰りは?JRで?」「はいそうですが?」「じゃあさ?一緒に帰らない?」「え?貴方は?何処まで行くんですか?」「北広まで」「じゃあ私は恵庭まで行きますから途中まで一緒に行きませんか?」「いいよ!ちょっと待ってね?これいります?」「これはラベンダー?」「これ実は、もらったんだけど、俺の家、植物が枯れてしまうみたいで。それで誰かに貰ってもらった方がいいと思って。君にあげたいなと思って。駅で因縁つけられていたの見てて、でも知らない男が出てきてあなたを助けていて。でも後で君の知り合いではないと知って。それでここな変を散歩というか?海が見たくてそっちの方に行った帰りに貴方にあったので。」「このラベンダーの花言葉を知ってますか?」「俺、花は疎くって。」「貴方を待っています。だったと思うな?確か。このラベンダーからしたくないな?」「そうだね。俺も嫌だな?それだけは?枯らせないでくれますか?」「頑張ってみます。私。あなたの名前は?」「俺は遠藤。今度名前を教えるから。また会えたら。」と言って苫小牧駅に行き、JRで2人は家に戻っていった。その女性は本当に身内のこともすべてを忘れてしまったのだ。ラベンダーのこと以外の記憶を。
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