女性の友情、異世界で光る!特に、魔界にいくような2人はイライラからスッキリと…
冒険者たちのぽかぽか酒場
第1話 女性の友情が光る話も、良い感じ。ある意味、ラブコメ。たぶん、ラブコメ。きっと、ラブコメ?
異世界に生きる大人な私は、頭がスポンジになりそうなほど、イライラ続き。
「心を乱されて、黒い感情がわいて、黒の組織に入りたくなる」
そういうこと、あると思う。
え?
ない?
それは、幸せですね。
私の通う、働きながら学べるアカデミーっていう異世界学校に入ってきた新人の子だけがほめられる。
イライラ。
ちな…。
私は、学びながら、その子と一緒にアカデミーの受付で働いている。
そんな私にこう言う人たちがいて、ホント、イラッ。
「新入りのこの子は、要領が良いね」
「仕事に剣術に魔法、君より覚えるのが早いね」
でも、がまん。
「落ち着いて、ていねいに、後輩に仕事を教えてあげよう。私は、先輩なんだ」
けれど、イラッ。
さすがは、優秀な後輩。
「仕事を、とられた?」
こちらのやることも少なくなり、収入も少なくなってしまった。
ある日、後輩に言われたよ。
「先輩?いつも仕事とか教えていただき、ありがとうございます。これ、異世界ランドに遊びにいったお土産です」
「…」
私は、無言で包み紙を受けとった。
で、その後がサイテー。
無意識に、もらった土産を、アカデミーにあるゴミ箱に捨てていたから。
すると…。
「せ、先輩?」
え、ええー?
土産をくれた後輩が、ゴミ箱の前に立つ私の背後にいた。
「先輩?どうして、わかったんですか?」
後輩は、それだけを言ってどこかに消えてしまった。アカデミーにも、姿を見せない。
「どういうこと?」
私のほうも、消えたよ。
魔界にいき、魔王城の受付で働きはじめたんだけれど…。
「キター!」
あの後輩と、ばったり再会。
気まずかったけれど、勇気を出して聞いてみた。
「ねえ」
「何です、先輩?」
「アカデミーで、私、あなたからもらった土産を捨てちゃったことがあったよね?」
「ああ…、はい」
「あのとき、あなたはなぜ、どうしてわかったのかって、私に言ったの?あれ、どういう意味?」
聞くと、後輩は、身体をモジモジさせて言った。
「いや~。私があの中に毒を入れたこと、どうしてわかったのかな~って」
「…プッ」
「アハハ!」
「あなたのこと、好き!」
大爆笑。
私たちは、大の仲良しになりました。
魔界にいくような人の心は、黒くはじまって光に変わる、恋心にも成長するのだ。
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