エピローグ2〜もうひとつの未来
六本木のとあるゲイバーでは、その日も常連の窪田がマスター相手に酒を飲んでいた。
「マサト君、大変だったんだって? 」
マスターが答えた。
「ええ、そうなんですよ。女の子庇って通り魔に脇腹刺されちゃったんですけどね、あと何センチかズレてたらホントにやばかったんですよ」
「今はどう、どんな具合なの」
「とりあえず命には別状ないそうで、まあ、しばらくは入院するようですけれど、若いから回復は早そうだとか」
「そう、よかった。犯人は捕まったの? 」
「ええ、その場で巡回中の私服警官とかいろんな人が取り押さえたんですけどね、ただ、精神鑑定で罪に問えるかどうか、怪しいとこだそうですよ。でね、女の子が刺されるところをマサトが庇って刺されちゃったんですけど、当の女の子はその場から逃げ去って、どこの誰かもわからないし、お礼も心配も何もないんですよ」
「はあ、ひどいね、自分の代わりに刺されたっていうのに」
「関わりたくないってのはありますけどね、みんな」
「じゃあさ、マサト君が退院したら、快気祝いの会、開かせてよ。僕の奢りで」
「ありがとうございます〜」To be continued……
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