迦神杯バトルロイヤル
アタラクシア
プロローグ
第0話 廻
「ねぇおじいちゃん。1番強い格闘技ってなんなの?」
ある豪邸の一室。祖父の
「最強の格闘技……?」
「うん。パパがね、最近ボクシングにハマってるらしくて。でも格闘技っていっぱいあるでしょ?どれが1番強いのかなって」
「へ、へぇ……パパが……」
最近会社が不安定になりつつあるのはそのせいか。と、心の中で息子に悪態をつく。
廻楽は考えた。最強の格闘技とは。金は余るほどある。何度も格闘技というものは見てきた。なんなら習ったこともある。だからこそ――この永遠に解けないとも言われる謎の深さはわかっていた。
しかしまだ幼い孫に曖昧な答えを返すのは将来に影響するやもしれない。
「えっと……」
それに気になる。――最強の格闘技がなんなのか。
「――あ」
そんなこんなで閃いた天啓。自分が誇ることの出来る最高の物。それは資産。使っても使っても使い切ることができないほどの資産。その使い道が思いついた。
「――見てみようか」
「え?」
「最強の格闘技。なにか見てみよっか」
「――見るー!」
かくして切られた戦いの火蓋。最強を決めるゲーム。最愛の孫の名前を付けた戦いの名は――。
『迦神杯バトルロイヤル』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます