第10話 秘密の採用試験①
宇宙人との歴史は、侵略から始まった。
宇宙人からの宣戦布告があり、宇宙戦争が勃発し、たくさんの地球人が死んだ。
そこでようやく地球人は一丸となり、この危機を乗り越えたのだ。
第一次宇宙大戦が落ち着き、第二次宇宙大戦の勃発に備えて色々なことが整備された。
まず、”子ども”は国家のものとなり、管理されている。
産まれてからすぐに遺伝子検査をされ、生物的に優れた子どもは地球防衛隊に強制加入となる。
これにより、プロスポーツは消滅してしまった。
その代わり、地球防衛隊員は高収入でアイドル並みにちやほやされる。
♢♢♢
だからこんな動画が人気ナンバーワンになっちゃうんだよな。
煌は動画を再生した。
――本当はエロい!秘密♡の採用試験――
本当の採用試験は遺伝子検査に、体育テスト、知能検査、心理検査と、ポテンシャルを見る試験しかない。
その後については、国家の最先端が集結した教育と技術が注ぎ込まれているのだから、元が良ければ確実に伸ばせるという趣旨だ。
そんな事情を知ってか知らずか、この動画ではそういう要素に加えて”性技”のテストがあるという設定だ。
彼を知り己を知れば、百戦殆うからず――
まずは己かららしく、学ラン姿のエセカイが怪しげなマッサージ機のようなマシンに乗るところからだった。
最初は服を着たままというのもなかなかいい。
マシンから伸びるアームが、エセカイ体をゆっくりなでる。
エセカイの股間にすりすりとアームが当てられた。
エセカイが恥ずかしそうに、頬を赤らめているのは可愛らしかった。
『学ランの上を脱いでシャツになってくれるかな?』
この検査室を監視している別室の面接官から指示が出る。
エセカイは言われた通りにすると、アームがシャツごしにエセカイの乳首を刺激する。
言葉通りのただの機械的な動きだが、”少年”には十分そうだった。
『じゃあ、隣の部屋に移動して』
そう言われて、エセカイはよろよろとしながらマシンを降り、部屋についているドアからそのまま隣の部屋に移動した。
『次は、いよいよ宇宙人に耐えられるかだから』
目の前に二匹のタコ星人がいる。
大ダコと小ダコだ。
『ちなみにこのタコ星人の名前は、大ダコはテツボウ君、小ダコはぬらぬら君だよ』
妙に設定が細かい。
テツボウ君はいきなり触手を伸ばしてエセカイを掴んで持ち上げた。
あっ、とエセカイは驚きの声をあげたが、体は室内にある大きなベッドに優しく寝かされた。
触手はそのまま両手両足を押さえ、そして、シャツのボタンを引きちぎり、ズボンのベルトも外した。
テツボウ君の触手がエセカイの体の表面を這い、ズボンの中に入っていく。
『あっ! うぅ……っ!』
エセカイは表情を歪ませた。
テスト内容は、快感に耐えることだから仕方ない。
仕方ないのだ。
それにしても、ちゃんと見ると男優とは思えないリアルな恥ずかしがり演技だ。
本当にカイなんじゃないだろうか?
そこに小ダコのぬらぬら君もやってきた。
ぬらぬら君はエセカイの胸元を優しくなでたり吸っている。
そのあとはエセカイの口元に移動して、唇を吸い始めた。
テツボウ君は、エセカイのズボンとパンツを脱がして、いたいけなエセカイの下半身を愛撫している。
テツボウ君の口元から出される粘液で、エセカイの体はテカテカだった。
ゆっくりとしたタコ星人たちの動きで、じわじわと攻められるエセカイ……。
はあはあと息を荒げ時折喘ぐが、たしかに頑張って耐えている。
そして、いよいよテツボウ君が本気を出し始めた。
エセカイの【ピー】をテツボウ君が【ピー】て、じゅるじゅると音を立てた。
同時に触手もエセカイの【ピー】に巻きついて、上下に優しく【ピー】する。
『うぁっ! あっ……!!』
と、流石にエセカイも声をあげた。
これがカイ(本物)の初体験ならサイコーだな……
と、煌は思った。
悶えるエセカイの腰を少し浮かせ、テツボウ君の細い触手がエセカイの【ピー】に入っていく。
ふあっ、と思わずエセカイが声を漏らす。
ゆっくり【ピー】されて、エセカイは体をよじらせた。
(一回目に見たときはコマ送りしたからよくわからなかったけど、よく見るといい作りだな)
煌はしみじみそう思った。
このまま触手でフィニッシュかと思わせて、続きがある。
『よく耐えたね。偉い偉い。テスト時間は終わりだよ。よく頑張ったね』
長々と弄ばれたエセカイは、涙目になりながらもなんとか耐え抜いてテスト時間を終えた。
タコ星人が退出すると、入れ違いに隊の制服を着た男が入ってくる。
『テストは終わりだけど、このまま帰すのは可哀想だから、最後までしてあげるね』
面接官の男だ。
コマ送りのときは気づかなかったが、顔が榊にそっくりだった。
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