第2話 破滅

教室に入ると、俺と有栖以外の生徒は全員集まっていた。「えっと、今日集会入ってたか?」そんな俺の問いに、「臨時ホームルームだとさ」と、クラスメイトの一人が答える。「誰かやらかしたのか?」「時雨くん、一回席に座ろう?」「それもそうだな。立ちっぱなしだと先生に何を言われるか」そして俺と有栖は席に着いた。その3分後に、担任である巴美里(ともえみさと)先生が段ボールを持って教室に入ってきた。「本日は、皆さんに配布するものがあります。」そう言うと、先生は段ボールの中からスマホを取り出して、クラス全員に配った。すると、そのスマホは勝手に光り、「ユーザー登録、氷川時雨様、ヨウコソ、モバイルサイキックへ!」という音声が流れた。その瞬間、およそ3秒の頭痛が頭を襲う。そしてその短時間の頭痛がクラスメイト全員を襲った後、「先生、一体これは何ですか?」「携帯には、発火能力(ハイロキネシス)って書いてあるけど…まじでナニコレ?」「うわ!手から氷でた!」と、クラス内は混乱して…いや待てよ!手から氷!?「気づいたかもしれませんが、貴方達は超能力を手に入れました!」「「「「「「は!?」」」」」」クラスメイト全員の声がハモる。超能力?何言ってるんだ美里先生は!「先生!いきなりどうしたんですか!?」と、学級委員の北見優太(きたみゆうた)が言う。「何って、さっき言った通りですよ?超能力が…」「嘘をつかないでください!あなたさっきから色々おかしいですよ!」「そうですね…では北見さん、前え出てきてくださ…」「いや、私が出ます。」そういったのは、クラスで2番目に成績がいい田中裕介(たなかゆうすけ)だった。「まぁ、別にいいですよ。田中くん、前へ」そして田中は前に行き、そして、先生が手をかざした瞬間、田中の首が飛んだ。「い、いやぁァァァアアアァァァアアアァァァアアアァァァアアアァァァ!!!!」クラス内がさらにパニックになり、瞬時に俺と有栖を除いた全てのクラスメイトは教室から逃げ出した。やばい!早く逃げ「これから貴方達を含む学校の全生徒で、殺し合いをしてもらいます。」先生は、冷たい声でそう言った。俺は有栖に、逃げようと言い出そうとしたがその瞬間、「本当に何を言ってるんですか先生!!」有栖がそうさけんで、空を飛びながらどこからか取り出した千枚通しで先生を刺そうとした!先生の方は床に落ちていた鉄製の定規で防御している。「有栖!?なんで空とんで…」「時雨くん!逃げて!!」「で、でも、」「早く!」しかし、恐怖で足は動かない。「有栖さん、物騒ですよ?千枚通しで刺しに来るなんて」「いきなり首を吹っ飛ばした先生に言われたくありません!」クソ!俺は見てるしかできないのか?そう考えてる内に、有栖は先生に追い詰められていく。もう悩んでる暇はない!俺は、ポケットに隠し持っていた十徳ナイフで先生に斬りかかろうとした。

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