「 」
暗月 悠愁
第1話無名1 #電車#考えの相違#バッドエンド
気がついたら、電車の中で座っていた。私が、馬鹿でなければ、中学受験におちなければ。中学校に行くために乗っていたはずの電車。そんな電車にいる夢を見るだなんて、私は受験したいだなんて思っていなかったはずなのに、変な感じだ。周りを見渡すと、誰もいない。電車の窓からは、夜のビル群が見える。夢の中なのだから当たり前か。見える風景は現実的だけど。私も今行っている公立中学校の制服を着ているだけ。いつも使っている単語帳すら持っていない。そして、私は首に荒縄が付いていた。まるで首吊りをした後のような跡も首筋に付いていた。こんな勇気、私には無いくせに。夢ではなんでもできるからと、可哀想なふりをするなんて。自分のことが一層嫌いになる。
[この電車はあの世行きです。次は、紛争地帯、紛争地帯。なお、この電車内ではあらゆる壁を壊すため、どの言語を話しても通じ合うことが可能です。]
そう、電車内の電光掲示板に書かれていた。なんてご都合主義展開。さすが夢の中ね。まあ、周りに人が居ないから関係ないけど。何も持っていないため特にやることも無く、ただぼぅっと座っていた。
〈紛争地帯、紛争地帯到着です〉
紛争地帯に着いたらしい。だからといって誰かが待ってるわけでも、誰かが乗ってきたわけじゃないけど。そのまま何もせず、座っていた。
[次はあの世、あの世です。]
.
.
.
ガタンッ
どれくら時間がたっただろうか。突然そんな音がして、隣の車両から1人の子供が渡ってきた。
『ねぇ、君、名前はなんて言うの?』
明らかに日本人ではない顔立ち。外国語はほとんど分からないのになんと言っているのか分かる。変な感じ。
「私?私は佐藤花菜。貴方は?」
『私はアナ!!じゃあ年齢は?誰もいないからずっとこの箱の中を渡ってきたの!!カナに会えて嬉しい!』
「14歳だよ。」
幼い感じするし自分より年下なのかな。あぁ、電車のこと知らないみたいだし、学校に行けない地域にいたのかも。
『じゃあ同い年だ!!私も14歳なの。もっとカナのこと知りたい!!好きな色は?好きな食べ物は?好きなことは?』
すっごい元気。私とは大違い。
「えーと…………。好きな色は、紫。好きな食べ物は、飴。好きなことは……………、本を読むことかな。」
『へぇ…………!あめってなに?本読めるの?すごいね!!!』
「飴って言うのは、綺麗な、宝石みたいにキラキラしているもので、口に入れるとだんだん溶けていくものだよ。確か、砂糖でできてるんだっけ………?」
『ふーん、美味しそうだね!私も生まれ変わったら食べてみたいな!』
生まれ変わったら、か。やっぱり死んでるんだ。そんな勇気ないと思っていたのに。
『あ、そうだ。大事なこと聞いてなかった。カナはなんで死んだの?』
「…………自殺、かな。ここに紐がついてるでしょう。これで自分の首を締めたの。」
『なんで?』
「なんで?うーん…………。これ以上、勉強したくなかったから、かな。」
『?勉強出来る環境にあったんでしょ?幸せじゃないの?勉強出来たらなんにでもなれるんだよ?』
やっぱり適当に言っとけば良かった。
「そうだよね笑私も今はそう思うよ。」
『嘘つき。そんなこと思ってないでしょ?だって、目が笑ってないもん。』
めんどくさいな。人が喧嘩にならないように食い下がってんのに。わざわざ噛み付いて。もう死んだんだからめんどくさいのから解放させてよ。
『勉強出来るなら私もしたかったよ!地雷を踏んで即死なんて、そんな人生の終わり方嫌だもん。』
「貴方は、人と順位付けされたことある?」
『順位付け?そんなことされたことあるわけないでしょ?』
「そっか〜………。じゃあ、きっと分かり合えないね。私も人に殺されるかもしれない恐怖はなかったし。体験してなきゃ、分からないよ。」
〈終点、あの世、あの世ですお忘れ物、落し物がないようにお気をつけください。出口は左側です。〉
「私はここで降りなきゃ。貴方はまだ何とかなるよ。このまま乗っていて。日本っていう所で降りれば勉強出来るかもね。」
『待って!まだ話終わってない!』
「バイバイ。」
その後、佐藤花菜は1週間の昏睡の後、目を覚ました。記憶は全て無くしており、自分の名前も分からなかったそうだ。その佐藤花菜は、1年後、記憶が無い恐怖に耐えられなかったのか、飛び降りて死亡した。
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以上、無名1でした!題名は読んだ貴方がつけてください。(題名を考えるのがめんどくさかっただけですすみません。)コメントにてあなたのこれにつける題名をお待ちしています!私がいいなあって思った題名をつけます!!
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