第13話 龍人化

ガガァァァァァァァーーーーーー!!!


激しい咆哮と共に、龍人と化したリオンがヘルメスへと向かって行った!


ガギィーン!!!


「……なんてパワーだ!!! 化け物め……

首を切り落としてやる!」


ガガァァァァァァァーーー!!!!


しかし、ヘルメスが吹き飛ばされーー

黒稲妻で、反撃をしようとするが……

リオンのブレスが先に、ヘルメスを襲った。


「グァぁあぁぁぁ……」


ヘルメスの叫び声が、響くなか仲間達がリオンに声をかける。


「おい! お前、それ以上はやめてくれ!!!

ヘルメスが死んじまう。」


しかし、ドラゴンと化したリオンは止まらない!


「理性を失ってるわ! どうしたらいいの……?」


すると、ヘルメスがダメージを受けた事でーーベリアルを拘束していた真っ黒な結界が消えた。


「ベリアル! いきなりで、悪いんだけど……

リオンを止めて頂戴!!!」


「頼む。ベリアル!!!」


その間もリオンの攻撃により。


ヘルメスの叫び声が、響き渡る!


「嫌です!」


「何で、お願いよーー!」


「あの人は、私からリオを奪おうとする。

そんな人を助けるつもりは、有りません

リオンは、私の生きる意味です……」


そう……

死ぬ為に、育てられた。

私にとって、リオンはーー私に生きる意味を与えてくれた……



幼き頃から村の夫婦に育てられた。

私が、自分は普通の子供では無い事に気づくのに、そう時間は掛からなかった……


その後は、両親だと思っていた人達や村の人達の言われるがままーー従って来た。


別に、悲しいと思う事は無かった……

村には、そんな境遇の子供も沢山いたから。

私も、自分自身はーーただただ、その中の1人と考えていた。


そして、自分の番となり村の為に役目をまっとうしようとしていた。


しかし、私の前に現れたのはリオンだった。


リオンは、死ぬ定めの私に

初めて、生きて良いと言ってくれた人……


そして、私守り。

生きる意味を与えてくれた人……


私は、そんなリオンに私は全てを捧げると決めた。


リオンが死ねと言うなら、私は喜んで彼に殺されよう。


他の誰でもない! 死ぬならば、私はリオンに殺して貰いたい。


それ程に、私はリオンを愛している。


そして、そんなリオンから私を引き剥がそうとするヘルメスを私は、許さない。



「私は、ヘルメスを助けない。

彼の死を望むわ!」


すると、ミザリーとアルフレッドがベリアルに縋り付く……


「お願いーー大切な仲間なのーー。」


「お前にしかリオンは、止められない。

頼む! 助けてくれーー!」


そこへ、白龍が話に入って来た。


「ベリアル、お前の気持ちも分からなくは無いが……

果たしてーーリオンは、それをーーヘルメスの死を望んでいるのか?

我は、気にはしないがーーリオンは、人を殺す事を望んでいるのか?」


その問いに、ベリアルはーーはッ! とする。


「リオが人を殺すなら……

私は、その最初の1番になりたい。

ヘルメスなんかに、譲らない!!!」


すると、ベリアルはリオンの元に向かっていった。


「ふぅ〜……何とか説得は出来たようじゃがーー闇の魔力のせいか、心が歪んでおる。

まぁ、時期に治るじゃろう……」


それから、白龍はミザリー達に礼を言われると助けた代わりに、一つの条件を出した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る