第9話 秘密

そして、俺とベルは森の奥へと入って行った。


「待ってくれ! 僕は、話があると……クソッ!」


「どうしたのよ? ヘルメス……

そんなに感情的になってーー」


「いや、ちょっと……気になる事が、あってーー」


「別に、あんな奴らの事なんか! ほっとけよ。」


「……そうはいかない。

僕、ちょっと行ってくる!」


そうして、ヘルメスはリオン達の後を追って行った!


「おい! ヘルメス……」



森の奥の木の影……


「ベル……すまない。

少し、魔力を使い過ぎたみたいだ……」


「大丈夫です。

どうぞ、私の血を吸って下さい……」


「ああ……」


そう言うと、俺はベルの上着の紐を緩めると……白く透き通った肩を出し。

首元に噛みついた!


「……んっ……………ぁ…………………………………ぅ…………………ぅ…………………………。」


「大丈夫か? ベル……」


「……んっ…………だ……いじ……ようぶ…………です………………リオの…………好きな様に………………」


「ふぅ〜……このくらいで大丈夫だ。」


「はぁ……はぁ…………わたしは、まだ大丈夫です!」


「…………なら、もう少し。」



「あの2人、こっちに向かったのは間違いないと思うんだけど……何処に、居るんだ?」


すると、茂みの奥から声が聞こえて来る……


「あの2人の声か?

また何かベリアルに、強要してるんじゃないだろうな!!!」


そして、ヘルメスの目に映ったものは……



そして、俺とベルは今日の晩ご飯の食材を手に入れるとーー勇者達の一向の元へと戻った。


「お前達の分も取って来たから、食べてくれ!

体力の回復には、食事を取ることが1番だからな。」


「お前から貰うのは、釈迦だが……腹は減ってる。

ありがたく貰っておく! でも、感謝はしないぞ!!!」


「そうよ! 昼間の戦闘は、私達が頑張ったんだから……食材くらい提供したって、バチは当たらないわ!!!」


そして、皆んなで食べようとしたが……


「僕は、食べない……」


「どうした? ヘルメス?」


「貴方らしくないわね。

確かに、昼間の事はーー納得出来ないのも分かるけど……

貰えるものは、貰っとて置いても損は無いわよ。」


「違う! 僕は、リオンーー君に話があるんだ!!!

君達2人は……いや、君はーーベリアルに何していた!? 

何故、ベリアルはそんなにも顔色が悪いんだ!?」


「……何だ、お前!? のぞいていたのか?

覗きが趣味なんて、とんだ変態勇者様だな。」


「茶化すな! リオン!!!

君は、いったい……

こんな幼気な少女をモノとして扱い!

しかも、…………の強要まで……。」


「何言ってんだ!? お前……

元々ベルは、俺のモノだ!!!

お前に、とやかく言われる筋合いはない!」


「君……いや! お前は、間違っている!!!

ベリアルを自由にしろ!

差もなければ、僕が許さない!!!」


「ヘルメス様! 落ち着いて下さい。

私が望んでやっている事です!」


「君は、騙されているんだ!!!」


「どうしたのよ? ヘルメス……」


「そうだ……落ち着け!

いつものお前らしくないぞ。」


「うるさい! 僕は……僕は……コイツだけは、ゆる…………z z z。」


「どうした!? ヘルメス!!!」


「睡眠魔法をかけた! 明日まで、目を覚さないだろう。」


「まぁ……1度、落ち着かせた方が良いだろ。」


「私達も、さっさと食事を済ませて休みましょう。

もう、疲れたわ……」


そうして、食事をした後ーー皆んな休む事にした。

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