第9話 秘密
そして、俺とベルは森の奥へと入って行った。
「待ってくれ! 僕は、話があると……クソッ!」
「どうしたのよ? ヘルメス……
そんなに感情的になってーー」
「いや、ちょっと……気になる事が、あってーー」
「別に、あんな奴らの事なんか! ほっとけよ。」
「……そうはいかない。
僕、ちょっと行ってくる!」
そうして、ヘルメスはリオン達の後を追って行った!
「おい! ヘルメス……」
*
森の奥の木の影……
「ベル……すまない。
少し、魔力を使い過ぎたみたいだ……」
「大丈夫です。
どうぞ、私の血を吸って下さい……」
「ああ……」
そう言うと、俺はベルの上着の紐を緩めると……白く透き通った肩を出し。
首元に噛みついた!
「……んっ……………ぁ…………………………………ぅ…………………ぅ…………………………。」
「大丈夫か? ベル……」
「……んっ…………だ……いじ……ようぶ…………です………………リオの…………好きな様に………………」
「ふぅ〜……このくらいで大丈夫だ。」
「はぁ……はぁ…………わたしは、まだ大丈夫です!」
「…………なら、もう少し。」
*
「あの2人、こっちに向かったのは間違いないと思うんだけど……何処に、居るんだ?」
すると、茂みの奥から声が聞こえて来る……
「あの2人の声か?
また何かベリアルに、強要してるんじゃないだろうな!!!」
そして、ヘルメスの目に映ったものは……
*
そして、俺とベルは今日の晩ご飯の食材を手に入れるとーー勇者達の一向の元へと戻った。
「お前達の分も取って来たから、食べてくれ!
体力の回復には、食事を取ることが1番だからな。」
「お前から貰うのは、釈迦だが……腹は減ってる。
ありがたく貰っておく! でも、感謝はしないぞ!!!」
「そうよ! 昼間の戦闘は、私達が頑張ったんだから……食材くらい提供したって、バチは当たらないわ!!!」
そして、皆んなで食べようとしたが……
「僕は、食べない……」
「どうした? ヘルメス?」
「貴方らしくないわね。
確かに、昼間の事はーー納得出来ないのも分かるけど……
貰えるものは、貰っとて置いても損は無いわよ。」
「違う! 僕は、リオンーー君に話があるんだ!!!
君達2人は……いや、君はーーベリアルに何していた!?
何故、ベリアルはそんなにも顔色が悪いんだ!?」
「……何だ、お前!? のぞいていたのか?
覗きが趣味なんて、とんだ変態勇者様だな。」
「茶化すな! リオン!!!
君は、いったい……
こんな幼気な少女をモノとして扱い!
しかも、…………の強要まで……。」
「何言ってんだ!? お前……
元々ベルは、俺のモノだ!!!
お前に、とやかく言われる筋合いはない!」
「君……いや! お前は、間違っている!!!
ベリアルを自由にしろ!
差もなければ、僕が許さない!!!」
「ヘルメス様! 落ち着いて下さい。
私が望んでやっている事です!」
「君は、騙されているんだ!!!」
「どうしたのよ? ヘルメス……」
「そうだ……落ち着け!
いつものお前らしくないぞ。」
「うるさい! 僕は……僕は……コイツだけは、ゆる…………z z z。」
「どうした!? ヘルメス!!!」
「睡眠魔法をかけた! 明日まで、目を覚さないだろう。」
「まぁ……1度、落ち着かせた方が良いだろ。」
「私達も、さっさと食事を済ませて休みましょう。
もう、疲れたわ……」
そうして、食事をした後ーー皆んな休む事にした。
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