第7話 調査

その後、俺達は近くの街に着くと


小さくなった装備を新調する為に、武器屋へと向かった。


そして、俺は適当に

装備や剣をみつくろうと……


店の主人に、最近ある噂が国中に出回っている事を教えられた。


それは、あるドラゴンを祭る村で

起きた出来事で……


村では、ドラゴンな生贄を差し出したが

ある冒険者が、その生贄の娘を攫って逃げたと言う噂であった。


そして、その事が原因で

至る所で魔物が活性して村を襲う様になったらしく……


挙句の果てには、黒龍まで暴れまわっている! との事であった。


そして、その元凶である2人は指名手配となり! 見た目が俺達に似ているとの事であった。


「白髪の美少女と白髪の冒険者!

お前さん達では、ないよな?」


「あったりまえだろ。」


そうして、店を出ると

俺達は、姿を隠す為のローブを買いに行った。


そして、それをベリアルに着させると……


「いや、待て待て……

何で、こんなに可愛い子にローブなんて着せて隠さなきゃいけねーんだ!?

ベル! こっちを着てみてくれ。」


そして、俺はベリアルに似合う服を探した。


「うん。

こっちの方が良い!!!」


俺は、あの時ーーどんなモノからも、この子を守ると決めた。


だったら、人間くらいから守れなくてどうする。


俺は、ベルの笑顔の為なら何だってーー

やってやる。



「ローブを着なくても、大丈夫なのですか? リオ……」


「大丈夫。

ベルには、その服の方が似合うから。

とても、似合ってて可愛いよ! ベル。」


ありがとう。と、言って歯に噛むベルを見て、俺は強くなる事を決めた。



「とりあえず、装備は整った。

にしても、ベルに杖なんか持たせて……どうするつもりだ? 白龍」


「ベルの膨大な魔力を使えば、コイツは物凄い魔導士になる事が出来る。」


「誰が教えるんだよ!?

しかも、魔導士ってーー普通は、魔法使いだろ!」


「我が魔法の指導をしてやる! 何千年も生きたドラゴンの知恵を舐めるな。」


「よろしくお願いします。白龍様!」


「我の事は、今度から【ハク】と呼んでくれ。」


「短くて、呼びやすい。」


「では、ハク様とお呼びします。」


「我の名も決まった所で……

リオン! お前には、暗黒龍の情報収集と勇者を探して貰いたい。

必ず! 暗黒龍との戦いでは、役に立つ。」


「勇者を捕まえて、役に立つとはーーかなり上からだが……そのくらいのスタンスでいた方が良いのかも知れないな。

それなら、とりあえず冒険者ギルドに行ってみるか!?」



そうして、俺達は冒険者ギルド向かった。


そして、ギルドに着いた俺達はーー中に入ると


「この中に、勇者は居るか〜……?

居たら返事をしろ〜。」


すると、1人の青年が話しかけて来た。


「なんだい君は、君みたいな者がーーいったい勇者に何の様があると言うのですか?」


「うるせなー……。

俺は、勇者に用があるんだよ!

関係ない奴は、引っ込んでろ!!!」


「関係無くは、ないよ。

君が探している勇者とは、僕の事だよ!」


すると、自分を勇者と名乗る人物の仲間の女エルフと体格の良い戦士風の男が……


「ヘルメス、そんな奴ーー相手にするだけ損よ。」


「そうだ! そんな礼儀知らず、放っておけ。」


「それは、出来ないよ。

彼が騒ぐと、他の人達に迷惑がかかるからね。」


そう爽やかに、言葉を返す勇者と名乗る男について、俺はハクに尋ねた!


「コイツが勇者で、間違いないのか?」


「程遠いな……。

マガイモノと言った方が正しいくらじゃ。」


「それは、残念……

マガイモノ君、お前には用は無い。

ニーナ! 居るか!?」


そう叫ぶと、ギルドの受付嬢が返事する。


「はい! はて? どちら様でしょうか?

何故、私の名前を知っているのですか?」


「寝ぼけてんのか? 俺だよ。

リオンだ! 忘れたのか!?」


「……えっ!? リオン君ですか?

大分、お変わりになられましたね。」


「男は、3日も見ないと変わるものさ!

そんな事は、どうでもいい。

黒龍の情報を教えてくれ!」


「最近、周辺の村々を襲っている黒龍の事ですか?

それなら、そちらの勇者様一向に調査の依頼が出されていますから……

勝手に、教える事は出来ません。」


「あ!? あのマガイモノ達に……」


「君! さっきから、聞き捨てならないな!

僕達がマガイモノだって!

僕達は、この国の国王に認められた。

歴とした勇者だよ! この紋章が勇者の証さ。」


「そんな紋章を見せられても、マガイモノはマガイモノなんだよ。

俺は、暗黒龍を倒す為にーー情報が欲しいのと、それを倒す為に本物の勇者を仲間に引き入れたいんだ!

だから、お前らの依頼を俺に譲れ!」


「あんた! さっきから、聞いてたらーー何様よ。

勇者を仲間に引き入れたい?

仲間にしてもらいたいの間違いじゃない!」


「違う! 勘違いするな、あくまでもーー

俺が勇者を使ってやるんだ。」


「お前……ヘルメスや俺達をバカにしているのか!?

お前が、その気なら……いつでも相手になってやるぞ!」


「お前達こそーー身の程をしれ!」


「テメー!!! 表に出ろコラ!」


「お前ら、全員ぶっ倒せばーー俺が、その依頼受けても良いよな! ニーナ……」


「上等だ!!!」


すると、ベリアルがリオンを止める。


「リオ……貴方は、優しい人!

喧嘩は、やめてほしい。」


ベリアルは、リオンの顔を両手で押さえると

顔を近づけて話すと、リオンは


「……しゃーねぇ!

今回は、ベルに免じて許してやる。」


「はぁ!? 何だテメー……さっきまでの勢いはどうした!!!」


「止めるんだ! アルフレッドーー

彼らにも、何か事情があるのかも知れない。

リオン君と言ったかね……一つ聞いて良いかい?」


「何だよ! 偽勇者。」


「……偽ーー。

まぁ、いい……

君達は、黒龍の情報を欲しがっていたけど……

それは、指名手配書の人物と容姿が似ているのと関係があるのかな?」


「確かに、コイツら……

白髪の少女に、白髪の冒険者ーー指名手配の人物と同じじゃねーか!」


「だったら、こんな奴ら庇う事ないわよ。

ヘルメス! さっさと、衛兵にでも突き出しましょう。」


「いや、待ってくれ! ミザリー。

彼らが……本当に指名手配の者なら姿を隠すと思うんだ。

しかし、彼らは堂々としている!

ならば、何らかの事情があるはず。」


「まぁ、そう言う事だな。

俺達も勘違いをされて困っているから、さっさと暴れ回ってる黒龍をぶっ倒して!

自分達の無実を証明したって訳だ。」


「なるほど……

それならば、勇者を探しているって事も納得できる。

なら、どうだい! 君達も僕達と一緒に黒龍の調査に参加するって言うのは?

腕には、少しは自信がある様だけど……

僕達と、一緒じゃ不安かい?」


「ちょっと、ヘルメスーー何言ってるの?

私は、嫌よ!」


「俺は、良いぜ! ヘルメスーーコイツに実力の差って言うのを見せつけてやる!」


「実力の差っを見せつける。

良いぜ! 精々、俺の足を引っ張らない様にしろよ。」


「じゃ〜決まりだね。」


そうして、俺達は勇者一向と共に黒龍の調査に向かった。

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