クッソォ夢なんて見なきゃよかった

@mugenohoujyu

第1話 いきなりの出会い

 俺の名前は宮田蓮 歳は35だ。会社を独立させて従業員も30人程の小さなイベント業者を営んでいてる。俺には大事な家族がいる。妻と中学生の娘と小学生のヤンチャ坊主が2人 3人の子供がいる。

 妻は高校の同級生だ 俺が高2の時、野球部で外野の補欠だった時だった。部活の冬、朝練で朝の5時半での通学中、電車の中で寝不足で寝てる俺に急に声をかけてくれた、それが未来の妻だった。最初の一言目が「好きです。 あなたが好きです。ずっと見てました。付き合ってほしい、いきなり彼女が無理なら友達から始めてほしいです」と告白された。俺は人生初めての告白をされた。けど寝起きの俺はビックリだけしか出来ず条件反射で「うん、俺でホントにいいなら、付き合おう」と言ってしまった。けど俺は後悔なんてしていない、その時点でもう一目惚れをしていたからだ。小柄で小顔で鼻筋の通ってて可愛いかった、何より足が美脚だった。俺は足フェチだ。中学の頃からずっと変わらない担任が綺麗な方で足が美脚だったのがきっかけだった。そんな彼女がガラケーを出し「連絡先教えてください 電話番号とメールアドレスを交換してほしいです」と言ってきた。俺は口頭でメールアドレスを教えて電話番号が入ったメールが届いた。そのまま彼女は走って別の車両に行ってしまった。

 朝練が終わり教室に戻って携帯を見るとメールが2通来ていた。正直嬉しくてドキドキしかなかった。1通は友達のタカシからだった。「勉強が嫌いだから今日学校休む」と次の1通が彼女からだった。「今日はありがとう そして朝練お疲れ。土屋真美」と来ていた 直ぐに返信した 勿論、電話番号も付けてだ。夢のような朝がやってきた 前もって教えてほしかった。こんな日が来ることがわかっていたらもっと丸坊主姿を隠して寝てなんていなかったのに。

そして毎日毎晩メールをする様になり部活終わりに少し会話 ありふれた高校生活を送っていた。もうその頃には蓮と真美と呼び合っていた。

 高3になり、きつい部活を乗り換え高校最後の大会俺の夢 甲子園出場が補欠のまま夢が儚く散ってしまった。相手に12対0 5回コールドゲームだった 皆んなで泣いた 俺も試合に出てないけど号泣した。もう終わったんだ、もう仲間と一緒に野球ができない事もわかってたし、野球は高校までと決めていたから、いっぱい泣いた。真美からメールがきていた。試合観に来てくれていた。いつも傍にいてくれていた。けどデートはしていたが手を繋いだ事もないしキスなんてした事もなかった。今まで生きてきた中で一度も。

部活も引退し、俺は学校に内緒で夏休み期間ガソリンスタンドでバイトをした。真美の誕生日が9月2日だったからだ 初めて送る彼女への誕生日プレゼント 何を買うかずっと悩んでいた。今まで女性に誕生日プレゼントなんて買った事がないし何が良いかなんて聞けないし恥ずかしかった。初めての給料日、12万円銀行に入っていた。嬉しかった。次の日家族と焼肉に行ってご馳走した家族が明るいし幸せな気分になれた。皆んなから感謝される日がくるなんて夢のようだった。 

 次の日、駅前のデパートに誕生日プレゼントを探しに宝石店に行ってみた。誕生石のペンダントを初めての誕生日プレゼントに相応しいと思ってたからだ。真美の好みもわかっていたしハートマークが好きってずっと言ってたしハートマークで写メも良く撮ったりしたし待ち受けにしてるし。これだと思って買った。サプライズしたかったので店員さんに協力して頂ける様に頼んでみたところ快く引き受けてくれた。あっという間に俺の夏が過ぎてしまったけど、とても良い夏休みだった

 海にも行けずバーベキューもできず新学期が始まった。真美にメールを送った「明日夕方6時に駅前の本屋に待ち合わせしよう」

 9月2日の朝が来た。いつも通り通学している変わった事なら通勤ラッシュでの通学になっていて寝不足も解消されていて少し髪が伸びたし何より隣に真美がいた。俺の隣は真美の席になっていた。タカシから良く揶揄われたけどやっぱ嬉しい。やっぱり真美は可愛いし足も美脚だ こんな可愛い子の彼氏になれて幸せしかない。早く夕方になってくれっとずっと思っていた。何故なら決めていた事が2つある。今日、1つは初めて手を繋いでデートをする もう1つは誕生日プレゼントを渡したらある場所でキスをするって決めていたからだ。

 授業中ずっとその事ばかり考えていた。あっという間に時間が過ぎドキドキしかしていない自分がいた

 今ならはっきり言える真美に惚れている。真美がいなきゃ今の俺はない。生活の中に真美がいないなんてありえないくらい大好きだ。

学校が終わるチャイムが鳴り響く。タカシと一緒に最寄りの駅に着くと真美が1人でいた。何も言わずその時はタカシと最寄り駅まで一緒に帰った。家の近くの最寄り駅に着き、俺は私服を鞄に忍ばせていたから駅前のトイレまで走って着替え本屋に向かった まだ夕方の5時だった けどもう真美が待っていた。しかも私服で

何も言わず真美が俺の横に来て「早かったね。わたしは蓮に早く会いたかったからここで待ってたよ」と言ってくれて 駅前を歩いて街ブラし始めた。 なんとなくお互い聞けなかった、第一印象と好きになってく事を勇気を出して俺から聞いてみた。すると真美の顔が桜色になりニコッと笑って秘密と言ったけど俺は素直に真美に伝えた。 俺は真美が好みのタイプだった事と包み込んでくれる暖かみが何より俺を惚れさせた事も伝えた。 緊張の瞬間がやって来た。デパートに着いてしまった。約束より1時間早めに着いてしまったからだ。

デパートの中に入り、もう一回勇気を出し何も言わず真美の手を繋ぎ「連れて行きたい所がある 一緒に来て」と宝石店に連れて行った、緊張で胸がドキドキして止まらない。 店に入り「この子、今日誕生日なんです。何かこの子に似合う物を身に付けさせたあげたい」と店員さんに言うと前もって買ってあった誕生石のペンダントと買ってない指輪が2つ並べられた。 「どれか、選んで」と言うと何も言わず誕生石のペンダントを取ってこれが良いと言って 真美に付けてあげた。店員さんから「お買い上げありがとうございました」と言われると真美はもう泣いていた。そして繋いだ手をギュッと握りしめた。「真美、誕生日おめでとう、ずっと大好きだよ」と耳元で囁いた。真美の顔がまた桜色になり、その姿がとても愛おしかった。ハンバーガーショップに行って軽めの晩御飯を食べた それでも真美は泣いていた。暫くして店を出てすっかり暗くなっていた。その後も真美は俺と手を繋いでくれていた。ライトアップされたお城の見える公園に連れて行きココでキスすると決めていた場所だった。そこには仕事終わりのサラリーマンが歩いていたしスケボーしてる学生もいたけどお城を眺める真美をベンチに座らせ 「来年もココで同じ事しよっ」と真美を抱き寄せ8秒くらいキスをした。心臓の音が真美に伝わってしまったのがわかった。 キスが終わると真美は俺の心臓にずっと手を当てていた。嬉しかったみたいだ、、、「毎年、私の誕生日はココでキスしてね。 けどココだけじゃダメだよ、私のファーストキス奪ったんだから、これから毎日キスしてね ずっと待ってたんだよ、この日が来るのを、蓮の彼女でいれてるのか実はずっと不安だったんだからね。蓮が大好き」と俺の耳元で囁いた。 俺の顔が桜色になった。そうやって俺と真美の恋愛が一気に加速した。





 

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