第3話モフモフな少女たちと一緒に1

「しかし、見れば。見るほど。不思議な耳だなぁー」遠野は、アンの

 頭上に生えている。ケモミミが気になるみたいだ。「一体。どんな

 仕組みになっているんだ・・・・・・」「あぁ・・・・・・あのー

 トオノさん?」「うん?」「あんまりジロジロ見られると、

 困ります・・・・・・」アンの頬がほのかに赤く染まるのを見て。

 遠野は「あぁーごめん。つい、気になって。どんな仕組みなのか。

 知りたくて・・・・・・本当にごめん」深く頭を下げる。遠野に

 アンは、両手をブンブンと左右に振り回し。「いいえ。そんなに

 謝らないで下さい」とアンが早口で、遠野に言った。

「トオノさんが、不思議がるのも無理はありません。獣人は、普段は

 人気のいない森の深い場所で、静かに暮らすのが基本ですから」

 アンの寂し気な表情を見て。遠野は「獣人って、そんなに身を潜んで

 暮らさないといけない。種族なのか?」遠野の疑問に、アンは答える。

 「私達、獣人は本来は他の種族の人たちと楽しく暮らしていたんです。

 だけど・・・・・・とある獣人による。この国の王の暗殺計画の

 失敗のせいで。獣人を人類の敵だと思う人たちが増えちゃいまして」

「王の暗殺計画?それは、一体・・・・・・」遠野が、アンにさらに

 聞こうとすると。茂みの中から、ビシュと何かが遠野めがけ。

 飛んできた。「トオノさん。あぶない」アンが早くに気づき。遠野の

 体を突き飛ばし。飛んでくるものから、遠野の身を守った。飛んできた

 ものは。遠野の背後の木に刺さり。木に刺さったものを遠野は見つめる。

「こ、これって弓矢・・・・・・」木に刺さっている。弓矢に驚く。

 遠野と鋭い眼光で、茂みを睨みつける。アンは声を吐き出す。

 「一体、何のつもりなんですか?フィナさん」アンの言葉に反応して、

 茂みの中から。人影が出てきた。「人間に腹をみせるなぁ。アン」

 茂みから出てきたのは。頭にケモミミが生えっていて。髪の色は

 アンと同じ銀髪で、右のケモミミの耳が刃物のようなもので切られている。

 遠野が、この世界で二人目に出会った。ケモミミの少女だった。

 

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