解説2 雪うさぎ


 さて、タイトルを回収したところからですね。


 まず、注目していただきたいのは「雪うさぎ」の表す、希望です。

 今回は、雪うさぎが希望の象徴として描かれています。


 それは、その少し前の「でも」から読み取ることができます。


 でも、

 遠くに小さな雪うさぎ。


 この「でも」の前には、冬の厳しさや寒さが書かれています。つまり、この「でも」はそういった厳しいものの反対なのです。


 そこから、「希望の象徴」またはそれに近い何かと予測がつくと思います。


 この詩では、この希望の象徴は遠くにあり、かつ小さいのです。

 それでいて、冬の寂しさを完全になくすことができる。「でも」といって堂で身と思わせてくれる。そこまで、強力な希望なのです。

 このことから、子供だったり、恋人だったりが作った思い入れのあるものだと分かるでしょう。



 そして、後半。


 どこか、のどかな空気があたりを埋め尽くす。

 揺れる地面は、暖かに影をつくる。

 少し、塩辛い帆を、今日もおろす。


 これは、船の上を表しています。

 要は、主人公が漁師さんだったんですね。


 揺れる地面は、船のことです。暖かな影は、船の下の魚影です。

 そう考えると、少し前の文章の暗さと対比させれば、「雪うさぎ」を思い出して主人公に少し元気が出たような感じがしませんか?


 これらのことをまとめると、


 冬の寒さや厳しさのなかで、「雪うさぎ」を思い出して、少し元気が出た。


 そんな詩なんです。


 最後まで、ありがとうございました。

 この文章で、伝えたい気持ちが全て伝わったとは限りませんし、もしかしたら何も伝わってないかもしれません。

 それでも、あなたがこの詩を読んで、少しでも心が豊かになったのであればこれ以上にうれしいことはありません。


 では、また次の詩で会いましょう!

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