第2話

「カルティーナ、お前を次期女王とする」


そう父である国王から告げられたのは

カルティーナ10歳の時である。


カルティーナは第一王女ではあるが国王の第1子では無い。彼女は逆に国王の末の子である。

彼女の上には兄が3人いる。


第一王子

マーベリック・ロードウェット

第二王子

リスベット・ロードウェット

第三王子

ユージャス・ロードウェット


彼ら3人は決して優秀ではないから選ばれなかったのではなく1つの能力が優秀すぎるあまり候補から外れてしまった変人達なのである。


第一王子、マーベリックはこの国で誰よりも頭脳明晰のあまり一国ごと滅ぼしかねない策を練りすぎてしまう程だ。彼が計画する作戦は世に出せない故国で厳重に保管されている。


第二王子、リスベットはこの国随一の美貌を誇っている。老若男女問わず人を惚れさせることが得意な体質が故に他国で戦争を起こさせてしまう程まで。ただ戦争は未然に防がれてはいる。


第三王子、ユージャスはこの世界で必要不可欠の魔力が膨大すぎる故は本人も制御が出来ないほど。決して彼を病気にさせまいと彼専属主治医が毎日体調管理している。1度彼が風邪をひいて国が滅びかけたことがあるからだ。


そう、3人の兄達は1つの能力が高いが故に国を滅ぼしかねない程の力を持っている。だからこそそんな彼らの妹、カルティーナはどれをとっても至って平均的だからこそ次期女王になったのだ。


「お兄様達がスゴすぎるからって私が女王でほんとに良いのでしょうか?」


「まぁ、俺は元々国王に興味はサラサラないからな」

「僕も国に縛られる器ではないからね!」

「そもそも人前に出るのが面倒で仕方ない」


「もう!お兄様達はほんとに自分にしか興味ない方々ですこと!」


それから数年後カルティーナの前にある1人の騎士が現れた。


アルフレッド・ギャレット

まだ若干20歳にして、剣術と魔力の能力が長けていることで副騎士団長まで上り詰めた男だ。



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