【短歌集】のことは一旦忘れて『赤』


◇散らばった 焦がれる日々も 載せてゆけ 飛び去る羽に ナナホシテントウ



 上記を以て完結するつもりでいました。


 飛び去ってるし。

 余談ですが、本文にもある「テントウムシの羽は貨物を搭載するには適していない」ことには後から気が付きました。まあ紐で括っておけばなんとかなりそう。両面テープで貼るとか。ね。



 『短歌の秋・赤』に参加を決めたのが数日前。締め切りまであと一日というところ、せっかく新しくブックマークをいただいて本当に嬉しかったのでもう一つだけでも何か書きたくなりました。



 考えているうちに

 苦しいから手離したい気持ちのナナホシテントウに対して、手離したくないのにそうするほかなかった気持ちが思い出されました。



◇暮れたの あの教室で手離した 絵筆の青が くれないに染む


 ついうっかりの反省点は本文の方で。


 何が一番上手にできるかと聞かれたら絵を描くことだと答えます。これだけは胸を張って!一番も何もそれしかできませんでした。


 今でもそう変わりありませんが、褒められるという経験をせずに生きてきました。それだけに絵を描いた時だけは人を驚かせることができた。かと言って人を驚かせるのは好きではありません。自分がされて嫌なことは人に向かってもしないで生きていきたいと思っています、別に褒めて貰えずとも。

 

 最近ブルーピリオドを読み返したばっかりで、なんだか漫画の話ばっかりしていますね。

 

 昔だし自称進学校でしたし、田舎なので美大の予備校なんて発想も学校自体も無かったし。絵を学びたかったという道が潰えた高2の夏。私はバカで先生は怖くて、学びたいのだと説明もできなかった。


 担任から怒鳴り散らされて、紙を破かれるまではなかったけれどそのくらいの剣幕で進路調査票を受け取ってもらえなかったのを思い出しました。此度こたびのテーマは『赤』ですが、どちらかというと暮れてしまった一つの青が終わる思い出です。ここから赤色へ錆びる様。



 今は絵を描くとすれば、仕事で受けた電話のメモを残す時に自画像を添えるくらいです。夏目友人帳の柊を描きます。ある意味驚かせてしまいます。




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