第136話 SIDE 神川 〜北見海香襲撃計画〜

 「今日集まってくれてありがとね!ただでさえ忙しい時なのに。」

大晦日おおみそかの前日、私は無理を承知で他の役員三人を呼び寄せた。伊予は二つ返事で

来ることがほとんどだけど、まさか双葉と和歌も来るなんて。この二人は今日

どころか、今までもプライベートで会う機会がそうそう無い。珍しいね。

 「お姉様が直接私を!はぁ…天にも昇るような…!もうこのままここに…」

「ウッザ。で?何の用?今日はたまたま空いてただけなんだけど、つまんない

事だったら即刻帰るからね。」

「会長…いえ、覇那さんがいては言いにくいことなのでしょう?でなければ、

わざわざ人目を忍ぶようなこのような場所で集まるということは…。」

「流石じゃん、双葉。明日私は、北見海香を物理的に止めようと思ってる。」

 覇那ちゃんは絶対に止めるだろうな。でも、少なくとも私は面白くない。

覇那ちゃんがあの北見海香を見る時の目、やけに輝いてる。しかも、最近は

選挙が近いからか、北見海香についての話ばかりだ。私は笑って流してるけど、

その女は私達を潰そうとしてるんだよ?あの場所が奪われたら、私達が二人きりに

なれる所が限られちゃうんだよ?副会長っていうレッテルが無かったら、私は

ここまで覇那ちゃんに近付けない。生徒会長じゃなくても人気高いもんね。

卒業まで残り一年。同じ道には行けないよ、立場が違いすぎるから。だから

せめて、このひと時を少しでも長く、少しでも多く過ごしたい。覇那ちゃんと。

 「…ふーん、いいじゃん。場所は?乗ってあげるよ。あの日はお嬢様に

止められたもんね。程度はどのくらいにしよっか?マジでボコっちゃう?」

やはり乗り気な和歌。二人もそれに応える様に頷く。ごめんね、覇那ちゃん。

怒った時の顔って見た事無いな…。たまにはいいかもね。

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