種族変異⁉︎もと男が送る女学院生活—Q主人公の種族を当ててください
水瀬 若葉
第1話 後天性性種族変異症候群
『後天性性種族変異症候群』この長い名前の病気に関する記事を今読んでいた。
その病気は、後天的なものであり、突然なることが多い、といっても実際に起きる確率というのが1000万人に一人居るか居ないかくらいの確率なので、現在の世界人口を鑑みるに1000人居たらいい方だろう。
その症状と言うのが、からだから爬虫類の様な尻尾と鱗が生えたり、体の一部からケモミミが生えてきたり、吸血衝動に襲われたりとさまざまらしい、また、この病気は症候群というだけあって色々な症状が出る。
有名なのは性別がいきなり変わったり、見た目年齢というか実質的な年齢が若返ったり、寿命が伸びたりする、また、好みの食べ物が変わったり、その種族特徴の行動がよくみられる。
画像で実際に起きた人の写真などを流し見していると、突然耐性が崩された
「なにすんだよ!」
「いや、受験勉強しにお前の家行っていい?って聞いておいてスマホ見てるあんたが悪いんでしょ」
ぐうの音も出ない、
「そりゃあ悪かったよ、じゃあまずそこから教えてくれ」
「はいはーい、ここはね—」
§
それから1時間半ほど経って節目がついた頃
「んーー疲れたー」
「私も疲れたよー、お茶持ってくるね!」
「ありがとう」
彼女が扉を開けてリビングに行った時、突然それは訪れた。
「あつい、いたい、いたい、」
叫びそうなほどな痛みと暑さがした、その時痛みに耐えられず、気絶した。
「んあ、」
「やっと起きたー?でそれってどうなってるの?」
俺は何か気づかず頭にはてな模様が浮かぶ
「いや、その身体だけど」
言われてやっと気づいた、俺は以前の体より30cmは小さいだろうか、その身長と、甲高くなった声、手足は日焼けしていたのに青白く、その部屋にあった鏡を見てみると背中の中間ほどまで伸びた白髪は真っ直ぐで、顔は小顔で、鼻も細く眉毛やまつ毛も程よく整っている、前髪は目にかからない程度に伸びており邪魔には感じない、体全体をみると本来ふっくらしていた所には何もなく、出るところは出ていた、Dぐらいだろうか?そんな考えが頭に浮かぶ、ただ普通とは違うのは耳は細長く、首にはよくわからない紋様が浮かんでいる、そして一番目に当たるのはその碧眼と頭に生えている角だろう、長さは15cm程で意外と長い、その他のは根本は青色でできており上にいくにつれて白色へと変わっていった。
「なるほど、どうやら女の子に変わってしまった様だ。」
「うん、知ってる」
「ちなみに原因は大体察している、多分だけど後天性性種族変異症候群だと思われ、取り敢えず親にどう説明しよう。」
「そだね、凪君は他の男友達もいるだろうし、それが知られたらめちゃくちゃいじられそうではある」
「ていうか、どうしてお前はそんな冷静なんだ!!」
「え、だって1時間ぐらい眠ってたじゃん、それまでずっと看病してたんだから踏ん切りもつくよ。凪ちゃんはこれから女の子として生活してくんだもんね、私がそこらへんは色々手伝ってあげるから安心してね」
あぁ、もう、突然すぎて意味分かんねーよ、
「学校とかももう合格通知きて、後は入学の準備するだけだがどう対応するかわからんし、友達とかにも説明するのか、はぁ、それに戸籍ってどうなるんだ?後天性性種族変異症候群になった時の戸籍変更なんて俺知らんぞ?あ”あ”、考えるだけで億劫になるわ」
「そこらへんは凪のお母さんがなんとかしてくれるんじゃない?」
「そうだな、じゃあまず母さんに説明するところから始めようかな」
§
「んな、ことがあって、今俺の体はこうなってる」
「うそでは、、なさそうね、後天性性種族変異症候群の症状で体が別の種族に変化すると言うやつもちゃんと出てるし、まぁ、戸籍とかは任せなさい」
「それで学校なんだけど、これって受け入れてくれると思うか?」
「いっそのこと学校変える?私の経営している学校に入学する?今なら理事長権限で凪を無理やりねじ込めるけど。」
そう、俺の母さんは学校の理事長をしている。つまり、学校の権限で言うと学長より上なのでそう言う暴挙が許される。そして、俺の母さんが経営している学校の名前がネイチャーリーリング女学院。つまり女子校である、そこに俺が通うと言うことは、俺が女子だけの空間に囲まれて生活すると言うことであり、気がもたない。
「母さんの学院って女子校じゃなねーか、俺はなんで女子校に行くんだよ。」
「それは今の貴方が女だからよ、それに貴方が行く予定の学校に入学してみなさい、手続きとかがバカ大変になるわよ、それだったら私が経営していて、融通がきくネイチャーリーリング女学院に行った方がいいじゃない?それに私、自分の子を自分の学校に通わせたかったし。」
「理屈はわかるが、、ていうか最後のが8割だろ!」
「バレちゃった?まぁ、貴方は私の学院に来なさい、それに貴方のお友達の冰鞠ちゃんも同じ所にくるでしょ?だったら実際に見て事情も知って、受け入れてくれる強いパートナーが居るんだから、私の学院に来た方がやりやすいと思うわよ」
あああ、実際の俺はかなり迷っている。なぜならネイチャーリーリング女学院は大学まで一貫で行けるし、大学の就職率もかなり高いからだ、そして、俺が行く学校よりもネイチャーリーリング女学院の方がワンランク上の学校なのである。それをなんの受験もなしに通過させてくれると言うのだから有難い以外の何者でも無い。そして、2番目が冰鞠が行くということである、彼女は不用意に言いふらしたりはしないし、信頼もできる。3番目に俺がこのまま行くはずの高校に行っても、俺の親友にいじられまくると思われる、あいつらの弄りは流石にウザすぎる。だったら—
「わかったよ母さん、俺、母さんの学院に行くよ」
「分かったわ、だったら残りの2ヶ月で戸籍とか入学諸々しておくから、冰鞠ちゃんに女としての言葉の使い方とか、淑女の作法とか色々学んできなさい!」
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