転生冒険者は毒魔法使い
えちょま
第1話 転生
目を開けると、雲ひとつない青空が俺の目に映っていた。訳の分からないまま身体を起き上がらせ、周囲を見渡す。
俺が寝転んでいた草原は地平線にまで続き、時々吹く風で、俺の手首程しか背丈のない草が波のように揺れていた。
「ここは……何処だ?」
俺は確か社員旅行で海に行って、旅館で飯を食って、それから……あぁ、思い出した。
俺、死んだんだった。
俺の死因、それはズバリ……フグの毒だ。あまりにも間抜けな死に方だ。旅館で食ったフグの刺身に毒が残っていたらしく、頭痛や腹痛による激痛の中で、最終的に呼吸困難で死んだのだ。
「くっそ、あのフグ捌いたヤツ末代まで呪ってやる」
まぁそんな方法なんてどこにも無いがな!!
……それにもう前世のことだし、気にしていてもしょうがない。ひとまず今の状況を知るのが最優先だ。
「まず所持品はっと、えーと……財布にハンカチ、名刺。それと……何だこれ?」
立ち上がり、スーツの胸ポケットやズボンのポケットをまさぐっていると、ふと地面に落ちている何かが視界に入った。
拾い上げ確認してみると、何の見覚えもないメモ帳のようなものだった。指をしならせ、ページを1枚1枚捲っていく。
メモ帳には全てで3ページしか無く、何かの説明文が書いてあった。
最早メモ帳と言っていいのか分からないほどにページ数が少ないこの謎のメモ帳によると、ここは地球では無く、アルカーナと言う異世界らしい。そして俺はこの世界に転生してきたのだとか。
そして、男ならば誰もが憧れる《《アレ
》》が存在することも書いてあった。そうアレだ、『魔法』だ。ステータスと唱え、スキルを見ることで確認できるらしい。
俺は早速試しに、「ステータス」と唱えてみた。すると、目の前に俺の情報が表示されている半透明の板が現れた。
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名前:早瀬 薫
年齢:23
種族:人間
Lv:1
スキル:毒耐性Lv3、毒魔法Lv1
称号:転生者
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自分のステータスを見て、俺は開いた口が塞がらなかった。
……これだけ?毒魔法と毒耐性って……明らか前世のフグ毒影響してんじゃん。……せめて、火魔法とか水魔法とかテンプレな魔法が良かったなぁ。
いまいちイメージの掴めない毒魔法に不安を抱きながら、俺はステータスを閉じ、どうしようかと空を見上げる。
蒼く澄んだ空に浮かぶ、燦々と俺を照らす太陽が俺の不安を晴らしてくれたことを切に願う。
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えちょまです
お試しの試作。
毒なんて一切知識のないど素人が書くファンタジー作品。生暖かい目で見てください。
それじゃ
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