第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト【短歌二十首連作『恋とするなら』】

白昼夢茶々猫

ニ十首連作 『恋とするなら』

数式の 2と3変えて 友と恋 この不等式 きっと解なし


振り返り 見とれてしまい 消えぬ痕 天文単位 ほど遠い熱


届きたい そう思うのに 踏み出せず 積乱雲が 嘲笑ってる


酸欠に よく似ただるさ 苦しみと 嫌いの文字は 今日も言えない


斜め奥 視界までは 10度ほど 友達ごしに 君を眺める


それは恋 友に言われた 違和感よ 明日の朝には 忘れていたい


眩しくて 睨んでいると 思うかな 光の君には わかんないかな


赤紅葉 緑紅葉は まだ散らず 踏みしだかれて 忘れたいのに


二月末 ふる粉雪が 汚れてた きれいだなんて 笑わないでよ


君が来る あたりの10時 5分前 いつもはオフの 通知をオンに


走り出す 我の心に 強炭酸 カシュッといって 零れ出してく


もういいや それでいいやと 脳が言う 心が恋に 染まりきったら


その言葉 言えば呪いに なる気して 永久にこころの 重しにしなきゃ


好きですと 消しかけた手を 止められず 恋ですらない 生ぬるい春


恋すてふ 花がうすらに 開くよう 青を啜った 我は白薔薇


嫌いだよ その傷跡が 怖いから もとから嫌って 片想い人


憎らしく 澄んだ空に 紙吹雪 36字の 元恋文が


自己中で 苦しかったから 言いました 十六夜という 免罪符手に


朝4時に 目覚めた理由は ナイトメア 涙のレンズで あなたを探す


夜明け前 儚い夢は 泡沫に 今日もあなたに 恋をするだけ

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第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト【短歌二十首連作『恋とするなら』】 白昼夢茶々猫 @hiruneko22

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