生物兵器図鑑

◎ホチキス

●和名

ハリウチイヌ

●英名

Stapler

●分類

ウチイヌ科


○高橋メモ

体液を凝固させて生成した針を口から飛ばして獲物を仕留める。

しかし、針の生産には大きなエネルギーを要し多くの餌を必要としている。そのため、ゴミを漁っては虫だけでなく、ゴミそのもの まで食べてしまうようだ。

生産する針は玄武岩質で、ニッケルやコバルトなどのレアメタルが僅かに含まれている。


○晴輝メモ

プラスチックのような装甲を抉ってシチューに入れて煮込む。内臓を焼いて食べるのも苦味はあるが美味。


○社長メモ

こんな見た目で犬なのか…。


○宮下メモ

どこから どう見ても文房具な犬の生物兵器です。まるで先ほどまで筆箱の中にいたかのような…ですが近づくと噛みついてきて危険!


○村雨メモ

ホチキスマン。


◎ビー

●和名

オニダイダイカラスバチ

●英名

Demon killer orange bee

●分類

カラスバチ科


○高橋メモ

人と同等の大きさを誇る日本最大の蜂。

カラスバチ亜科は蜂の中でも比較的大型の種が多く、性質は概ね攻撃性が高い。1匹の女王蜂を中心とした大きな社会を形成し、その防衛のために大型動物をも襲撃する。また凶暴かつ好戦的で積極的に刺してくる事も多い事で知られるが、これは巣を守るためで、何もせずとも襲ってくるように見えるのは、人間が巣の近くにいる事に気付かないためである。

オニダイダイカラスバチは巣に侵入した生物を熱殺蜂球と呼ばれる手法で蒸し殺す事でも知られる。熱殺峰球に参加したオニダイダイカラスバチは寿命が半減するが、次に襲来した天敵相手に積極的に熱殺峰球に参加して、他の仲間のオニダイダイカラスバチの寿命が減る事を防いでいる事が研究により明らかになっている。

カラスバチ類は強力な毒を持つものが多く、他の蜂と同様に毒針・毒嚢・毒腺は生殖器が変化した物で、刺すのはメスだけである。女王蜂も毒針こそ持つものの攻撃性は低く、刺す事は ほとんど無い。オスは毒針を持たないので刺す事は無いが、威嚇のため刺す姿勢だけは取る。

毒針は鋸状の細かい刃が密生した2枚の尖針が刺針の外側を覆うという構造をしており、この尖針が交互に動く事により、皮膚のコラーゲン繊維を切断しながら刺さっていく。刺針の鋸状の刃はミツバチのような返し状の粗大なものでなく、皮膚のコラーゲン繊維に引っかかって抜けなくなる事は無いため、毒液が残っている限り何度でも刺してくる。

また毒液は刺して注入するだけでなく、空中から散布する事もある。散布された毒液は警報フェロモンの働きをし、仲間を集めて攻撃を誘発させるため、集団で襲ってくる。特別な装備がなければ早急に その場から離れるのが望ましい。刺された数時間後には脳が溶けて鼻から全て流れ出し死に至るという非情に凶悪な猛毒で、病院に行って手術する必要がある。


○晴輝メモ

素揚げ。毒抜きは必須。


○社長メモ

こんな奴が日本にいると思うと怖すぎて夜しか眠れない。


○宮下メモ

恐怖・強力・数の暴力…まさに虫界の独裁者。そんな彼らと触れ合えたら、一体どれほど楽しい ものでしょうか…いえ、楽しい というより楽になってしまいますね!


○村雨メモ

蜂マン。


◎チュチュ

●和名

ダエンクロコウモリ

●英名

Oval black lion bat

●分類

カゲドリ科


○高橋メモ

楕円形で小型のコウモリ。集団で生活し、個体によって それぞれ巣の防衛・食料調達・子供の世話などの役割がある。

基本はメスが狩を行い、オスは子供の世話をする。年老いたオスは群れから追い出され餓死する。一方 年老いたメスは若いチュチュたちの餌となる。


○晴輝メモ

保有しているウイルスが多すぎて食べる事ができない。食べたい。


○社長メモ

なんだか楕円形の哺乳類が生物兵器には多い気がする。気のせい かもな。


○宮下メモ

ありとあらゆる病原菌を保有している色んな意味での生物兵器です。彼らは姿は可愛いですが、鋭い牙を持っていますし何より、接触後は必ず手洗いを行う事が重要なほど感染源となる危険性が高い動物です。


○村雨メモ

コウモリマン。


◎ニードリー

●和名

キグロハリムシノコ

●英名

Eternal larvae

●分類

ムシノコ科


○高橋メモ

幼虫(所謂いわゆる毛虫)のような姿をしているが、これでも成虫である。名前ムシノコの由来は ここから来ており、蛹から羽化した後も この姿をしている。

体が頭部・胸部・腹部に分けられておらず、胸部に3対の脚も持たない事から昆虫ではないと考えられている。

体の表面には小さな棘があり任意で発射可能な上、皮膚に付くと抜けにくい構造になっている。触れると かぶれ を生じる。一度その被害に遭った人はそれが抗原になって2回目以降、個人差はあるがアレルギー反応を起こす事がある。


○晴輝メモ

棘を抜いてバターソテーにする。通は棘に一切 手をつけずに食べるらしい。


○社長メモ

うわぁ芋虫じゃん。しかも大人になっても その見た目のまま なんだ…。


○宮下メモ

人間じゃない何かと一緒に旅をする時、昔は あんなに背が高かった この人が、今では自分の体だけが成長して この人の背を越した…なんて考える人もいるかと思います。この虫はソレです。


○村雨メモ

毛虫マン。


◎ブンレーツ

●和名

アカギタマワカレ

●英名

Red-yellow monocular

●分類

タマワカレ科


○高橋メモ

最初は単眼がついた赤色の球体でなのだが、心臓が破壊されると分裂し黄色く一回り小さなもの が現れるのが この生物兵器の特徴である。

体内の発電器官で電気を生成し獲物に向けて発射させる他、電気分解で水素を作り出して浮遊する事も可能。

タマワカレ科の中でも最大の種であるが、個体数が少なく絶滅の危険性がある。


○晴輝メモ

ステーキか丸焼き。肉は全て食べられ、どれも一級品。


○社長メモ

最初ヤベーの来たと思ったけど生物兵器は全員ヤバかったわ。


○宮下メモ

まるでキャラクターのような鮮やかな姿は見る者を癒し尽くします。黄色い状態も可愛いですねぇ。


○村雨メモ

目でかマン。


◎オノ人形

●和名

???

●英名

???

●分類

?科


○高橋メモ

どんな生物データベースにも全く記載されていない未知の生物。わかっているのは嫌光性がある事と、自身の血肉で作り出された斧を武器にする事。性別があるか どうかすらも不明。

フーマントと生息地が被っており、オノ人形はフーマントに対抗する手段を持っておらず、一方的に狩られる模様。


○晴輝メモ

布のような繊維は肉でできており、舌触りは悪いが味は良い。


○社長メモ

何かこう…生理的に恐怖心を感じられる顔と斧というか。ウーパールーパーみたいな顔をしているが、少し不気味だ。


○宮下メモ

人よりも大きな斧を振り回す狂気の生物兵器です。つい最近 発見されたため、まだ わからない事だらけですが、彼らと触れ合えば わかるはずです!さぁ一緒に…ゔっ。


○村雨メモ

斧マン。


◎アメロン

●和名

オニズラトコヨオウショクビト

●英名

Ameron

●分類

?科


○高橋メモ

人里離れた塔に生息している謎の生命体。20年ほど前に山奥の倉庫で発見された個体との関係性が研究されているのだが、こちらは体が液体になっており、生体が捕獲された事が無いため、研究がほとんど進んでいない。

だが、どちらの生命体も夜行性で、凶器を武器に戦い、屋内を住処にするという共通点がある他、なんと奇跡的に採取できた細胞が遺伝子的に99.9%類似していると判明。

これらの事実は、互いに遠く離れた土地に生息する2種の生命体が、共通の祖先を持つ可能性を示している。思いもよらない事実が、そこには隠されているのかもしれない。

塔内で生態系の再現(ビオトープ)を試みており、塔の周辺や塔内に生息する生物兵器は全てアメロンの細胞から作られている。


○晴輝メモ

注意!食べられません。


○社長メモ

追っかけ のようだが、人に迷惑をかけては ならないな!ファンとして あるまじき行為。


○宮下メモ

謎の生命体…ロマンの塊じゃないですか。これほど奇妙な生態と姿は一級品!ここでしか扱っておりませんよ!


○村雨メモ

液体マン。

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