ナト&マグロー 生物兵器駆除専門事務所

まめでんきゅう–ねこ

迷いの草原

第1話 生物兵器が蔓延る世界を終わらす〜害虫駆除〜

時は2024年。


日本の東京都。

人間が開拓し尽くし、もはや存在を知られていない場所など消えた都会。


その環境に、生物兵器という存在が潜んでいるのであった。














「ハァ、疲れた」


夜の街外れに1人でサラリーマンが歩いている。


こういう人ほど、生物兵器に襲われます。




ササッ



「?…」


草むらが揺れたが、特に何かがいる訳でも無さそうだ。


「風かな!」



ズッ



ズシャッッ




「⁉︎」



いつのまにかサラリーマンの目の前に、巨大なカマキリがいた。


人より少し大きなカマキリは鎌をサラリーマンの下顎に刺すように触れ、睨む。


「…⁉︎」


サラリーマンは驚きの あまり声が出せない!

いや、声を出すと顎が鎌によって貫かれる。


「!………」


彼は冷や汗が滝のように流れ、震えながらカマキリを見た。


カマキリは もう一本の鎌で彼を切り刻もうとした!






ブシャァァァァァァァ





なんとカマキリの鎌が 吹っ飛んでいく!


「⁉︎」


サラリーマンは切られていないようだ。

カマキリは背後を見た。




そこには、オレンジ色の人型の何かがいる。

オレンジ色の誰かが喋った。



「彼を離せ。さもないと、俺がお前を○す」


カマキリは返事する。


「…お前は、まさか…」




「その まさかだ!」

「んだと⁉︎」



オレンジ色の誰かは名乗った。


「生物兵器を駆除する生物兵器として有名なナトという者だ。人間には手出しさせない」


「クソッ」



カマキリはサラリーマンを解放し、ナトに襲いかかる!


ナトはカマキリの斬撃をジャンプで避け、木の上に登る。


そして拳を前に突き出した。


「⁉︎…まさか納豆」



ズバァァァァァァァァァァァァン


カマキリは言い終わる前に どこからか飛んできた納豆にぶつかった!!


「ぐっ!」



このナトという者は、納豆を発射できる能力を持っているらしい。


生物兵器は納豆を始めるとした発酵食品に弱い性質を持つ。

これは時間と空間のズレで生まれた生物兵器にとって、同じく時間と空間に関係する納豆がなんらかの作用を引き起こしていると考えられるが、原因は不明。


ナト以外の生物兵器は納豆に触れるだけで精神的ダメージを受けてしまい、ストレスが溜まる。

つまり彼は生物兵器に有効打の能力を持つ生物兵器なのだ。




そして彼は木の上から飛び降り、膝蹴りをカマキリに喰らわす。


ブシャァァァァァァァ



カマキリが横に真っ二つに切れた!!


そして一緒に心臓も破壊されたようだ。



↓ナト

「(生物兵器は心臓が弱点。心臓さえ破壊すれば消滅する…。

逆に心臓以外を潰そうが切り刻もうが、すぐに再生されるからな。生物兵器を倒すには心臓破壊が必須…)」



しかしカマキリの吹っ飛んだ上半身は地面に転がり落ちる前に下半身を再生させる!


吹っ飛んだ下半身は上半身を再生し、頭を生やした。



なんと真っ二つに切ったカマキリの体の部位が それぞれ再生し、2体のカマキリとなってしまったのだ。


しかしナトは わかっている。わかってカマキリに言った。



「心臓の一部をカマキリのような見た目にしているだけだな。つまり次、心臓を破壊すれば お前ら は消滅する」


「「クソッ、バレたか」」



一方のカマキリは階段をジャンプしながら降り、住宅街の方が飛んでいく!

もう一方はナトに切りかかってきた!


「(しまった、人がいる方に逃げられた!)

ま、マグロー!」


彼は叫ぶ。すると…。




ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ




ズドカァァァァァァァァァァァァァァン


突如現れたマグロが、ナトに切りかかってきたカマキリの顔面を尻尾で殴った!


「ぶぉ⁉︎…クソ、魚の方が来やがった」


カマキリはマグロの方を見る。マグロは喋った。


「やぁやぁ、俺の存在を忘れてたのか?俺たちゃ2人で1つの、

生物兵器駆除専門事務所ナト&マグローだぜ?」



マグロの名前はマグロー。すごく覚えやすい。

そして納豆を撃つ方がナトだ。簡単だね。

2人は自発的に生物兵器の駆除を専門とする業者なのだ。



「チッ、勝てなきゃ明日を過ごせんわ!行くぞ!」

↑カマキリ


↓マグロー

「俺は この虫を相手にするから、ナトは街に逃げた虫を倒して大丈夫さ」


「ありがと!」

↑ナト



ナトはもう一方のカマキリを追いかける。



その彼が追っていたカマキリは、住宅の車庫の中に隠れていた。


「ハァハァ、まさかナトたちが襲いかかってくるとは…。

この街を狩り場にするのは やめよう」



「逃すか」

「⁉︎」



いつのまにか、カマキリの目の前にナトが!


↓ナト

「ここで おしまい だ」


「舐めるなよ?クソガキ」

↑カマキリ



カマキリは両手を広げてナトに襲いかかる!


ナトは腕から納豆の糸を勢いよく伸ばす。


その糸が天井の柱に巻きつき、カマキリの首元を縛りつけた!


「ぐふぁ⁉︎」


そして宙吊りになったカマキリに向かって、ナトがジャンプし拳を振るう!


「おりゃァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!」



ブシャァァァァァァァ


ナトに心臓を殴り飛ばされたカマキリは煙のように消滅していった。




◇◇◇


マグローの方も、カマキリを相手しながらサラリーマンを守る。


「人間、俺がこの虫を相手しているうちに逃げな。

この事は他言しないでね?」


「は、はい」



サラリーマンを逃したマグローは、カマキリに告げる。


「君の分裂体は おそらく もうナトが○した。

詰んでいるんだよ とっくに」


「へぇ面白い。俺を倒せればの話だがn」


ブシャァァァァァァァ



カマキリが言い終わる前に、マグローがイクラを口から発射し、カマキリの心臓を貫通した!


「⁉︎…は?」


「さらばだ、同胞よ」

↑マグロー


カマキリは消滅していった。

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