ホームシックな転生ドラゴンが日本でダンジョンを作る話
ヤマタマ
第1話
気がつくと目の前に白い部屋と白い球体があった。
「ここは?それにこれは…」
近づくと白い球体が声?を発した
「始めまして、お嬢さん。私は、この第12568世界の管理をしている『×@#$×#』です。あなたが理解しやすい物としてはAIや端末が近いかと。」
日本語とも知ってる言語とも違うそれは、頭に心地よい声をしていた。
「四宮 陽さんあなたは殺されてしまいました。覚えていますか?」
は?何言って…っ!
そうだ、私はストーカーに…。
「その様子だと思い出した様ですね」
あくまで淡々とその球体は続ける。
「本来であれば人の魂は輪廻に戻されるのですが、あなたの魂は容量が大きく私達の仕事に役立ちます。主は、あなたが許可すれば私達の仕事に使用しても良いとの返事をいただきました。今から仕事内容などを説明するので、その後受けるかどうかを決めてください。拒否の場合は、そのまま輪廻に戻されます。」
その球体の話をまとめるとこうだった。
.第2548世界が人が禁忌を使用したため魔力の循環が滞っている
.球体達は基本的には世界への干渉が認められていないが代わりを送り込むことが出来る
.私にはその世界へ転生し魔力の循環を正常に戻す手伝いをして欲しい
.仕事自体は私がその世界にいるだけで大丈夫。ただし、人基準で長い年月がかかるため人の体で転生しない
「そして仕事完了期間は10万年です。」
「10万年!?」
「惑星にとっては少ない時間ですよ。それより短いと環境に悪影響が起こる可能性があるのです。あなたが転生する種族はドラゴンです。これは寿命と第2548世界で安全に生き続けることを考えた結果です。もし、受けて頂けるのならば、あなたの容量限界まで好きな力をお付けいたします。」
「…わかりました。その話受けさせてもらいます。」
「感謝します。それでは欲しい能力を教えてください。」
「…まず魔法を使いたいです。」
「ドラゴンは、種族的に魔法が使えます。魔法とは五行の火、水、木、土、金の属性があります。火は炎や熱に関係する魔法が、水は水分や冷気に関係する魔法が、土は土や肉体に関係する魔法が、木は植物や大気に関係する魔法が、金はその他の魔力を使った魔法です。金は個人の相性によって使える魔法が変わり、空間を造り出したり、魔力を使っての直接の操作など多岐に渡ります。本来は鱗の色ごとに使える魔法が違いますがあなたの場合は魔力循環の関係上すべての魔法が使えます。」
「…なら鑑定が欲しいです。」
「…でしたら魔眼を付けます。ただし、ゲームの様に数値で表せないので、分かるのは、生き物なら名前、種族、年齢、脅威かどうかを、物なら名前、作られた場所、中古かどうか、盗品かどうか、呪いや毒あるかなどを分かるようにします」
「ありがとうございます。次は…人化をしたいです。」
「人化ですか…体ごとを作り替えるのは、今回の仕事に影響するので無理ですね…。代わりに憑依はどうでしょう?生き物に憑依して体を動かすことが出来ます生物に憑依するのが嫌ならば、金魔法で自身が創ったゴーレムに憑依することも可能ですが?」
「ではそれで。そういえば第2548の世界ではポーションや魔道具はあります?」
「魔道具はありますがポーションは無いですね、ただもしポーション作成にするなら容量が限界になるのでそこで終了ですが…。」
「大丈夫です、ポーション作成でお願いします。」
「わかりました。それでは、良い生を…。」
その言葉を最後に私の意識は闇に落ちていった
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