細くて長いキャッチボール

望月(もちつき)

細くて長いキャッチボール

目には、見えないライン  

蜘蛛の巣状に広がった

ネットワーク


いつの間にか

「しがらみ」になっている、

蜘蛛の巣にひっかかった蝶を見た 

「大蜘蛛、なんていないのに」

そう言った友人は、捕まった蝶を助けた


ことばのキャッチボールは

坂道ですると、

ボールは

投げられないし、つかめない


平地に立って、

深呼吸をして、時間をおいて、冷静に 

相手のグローブを狙う


顔面じゃなくて(デットボール!)


夕暮れのチャイムが鳴ったら

ゲームは終わり

また明日 

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細くて長いキャッチボール 望月(もちつき) @komochizuki

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