ボクの怪獣ちゃん

@k0905f0905

第1話

「寝朝、寝朝、いつまで寝てるの?

今朝もお仕事早いんでしょう。早く

なさい」

ママの声が聴こえる。地獄だ。

わたしの名前は麻号寝朝。変な名前だけど

立派なアイドルだ。

十五才で顔と美貌には自信があるが

さっぱり売れない。

 今の所属貧乏事務所にも契約を

打ち切られる寸前なのだ。

「ねえ、ママ、わたしアイドル向いてないのかな?」

わたしがママの小夜子(さよこ)に

質問した。

「そんなことないんじゃない。寝朝かわいいし」

「じゃあ、なんでお仕事まったくこないの」

「そりゃあ、寝朝,ブちゃいくだし」

どっち?

プルるるーーっ。ケイタイがなった。

とった、地獄。

「どうしたの?」

「所属事務所から」

「なんて?」

「契約打ち切るって」

「そう、落ちこまないでね」

「おちこむわ―――――――――――――い!」

わたしはその日一日ふて寝したの。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る