夜と、よると、ヨルとyoru 二十句
蛙鳴未明
夜と、よると、ヨルとyoru
くらやみの奥の奥の奥にみかん
まるまって静寂を聴く春間近
墨染の風に香った梅の花
からの部屋夜風招いてやっとはる
煌々と照る掲示板ぼく一人
だれひとりいない役場の誘蛾灯
宵の口群青に頬紅はたく月
ビルの森夜が刺身になっている
満月を頬張る地球は何歳児
天落ちる川面に変わるアスファルト
酒流るとつとつとつとつとくとくとくとく
黒魔術囁くあの子の頬の赤
偃月に精霊舟がついていく
二十四時プリクラはただ待っている
あとすこし大三角が沈むまで
夜光雲屋根と佇む鉄塔のスケッチ
夢見るや未明の空に蛙鳴く
瓶底のスパークリングの夜の明ける
五月病あさぼらけから目を背け
サイリウム花のかわりと活けてみる
夜と、よると、ヨルとyoru 二十句 蛙鳴未明 @ttyy
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます