パーフェクト超人
天川裕司
パーフェクト超人
タイトル:パーフェクト超人
俺は独身サラリーマン。今年で34歳になる。
これまで生きてきて、俺は1つだけ自分に残念なところがあった。
それは失敗が多いこと…心が曖昧なこと。
人間である以上仕方がないかもしれないが、でも俺はこの自分の本質を嫌った。
そんな時に、俺はある人に出会った。
「完璧になりたいのですか?」
オレ「ええそうなんです。仕事でも絶対失敗したくないんです」
「なるほど。ではこちらのお薬をどうぞ?」
そう言って彼女は俺にサプリドリンクのようなものをくれた。
「それを飲めばあなたはきっと失敗することがなくなり、機械のように正確な人生を送ることができるでしょう」
失敗がなくなれば悲しみはもうない。後悔も生まれない。
失敗は成功のもと、とも言うが俺はそれが嫌だった。
初めから失敗しない存在であれば、それこそ完璧な人間ではないか。
俺はその貰ったサプリドリンクを全部飲み干した。
そして俺は今、店頭で売られているようだ。
「あのドリンクは人間を機械に変えるもの。まぁAIと呼べばわかりやすいかもしれない」
「いちどインプットされた命令を、その機械化した人間は絶対に失敗せずやり遂げる。これを欲しがってる人間はごまんといる」
「人間が作り出す完璧は機械。人が作り出すものである以上、人の領域を超えない。現実と幻想はやはり違う。そして失敗の多い人間が、その完璧な機械を操る」
「総じて人間は、完璧に失敗する生き物なのか?今回はAIだったが、この完璧を擁する機械は他に幾らでも使われている」
「例えば核ミサイルのボタンを押す制御システム。環境破壊を為す機械のシステム。衛生管理を維持しようとする環境システム」
「プライベートにまで失敗のない完璧を期待して、人間性を失った人間は、誰かに利用され、完璧に失敗する傀儡として、利用されるだけの存在になるのかも」
人間性を失ってまで完璧を期待する人間。これが現代には多いのではなかろうか。
完璧とは一体何か?人にとって正確とは一体何か?性格と正確の区別もつけたいものだw
それは人を超える存在から与えられた、初めから人に具わった信仰から教えられるものかもしれない。
動画はこちら(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=LSVlmLE75bY&t=61s
パーフェクト超人 天川裕司 @tenkawayuji
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