流行性の有無・新奇性の有無
長編コンテストとは違い、書籍の出版が伴いわないので、「どうやら短編コンテストは編集部も冒険してくれるようだぞ」という所感です。
(出版を伴う場合は、やはり費用の回収リスクから手堅くなるでしょう)
とはいえ、短編賞の副賞「コミカライズ」を考えると、「漫画として成立するエンタメ性」と「根強く人気のある要素」は入れてストーリーの構成は練った方が勝率は上がると思います。
この場合の 「根強く人気のある要素」は、長編部門のように細分化しているわけではなく、もう少し大きな区分での要素になります。例えば、「ブロマンス・百合・ホラー(幻想)・食べ物(料理)・病気・お仕事……etc」といったものです。
ちなみに、カクコンの短編部門では「ホラー(幻想)・食べ物(料理)」といった「根強く人気のある要素」があるものが受賞しやすい傾向がありそうです。次点で、お仕事もの・ブロマンス・病気ものといったところでしょうか。
個人的に「ホラー(幻想)」に関しては、やはりホラー小説の総本山たる『角川ホラー文庫』をお持ちのKADOKAWA系列であるカクヨムなので、かなりの懐の広さを感じていますね。売り方のノウハウがあるジャンルには比較的冒険をしてくれる印象があります。
また、カクヨム公式Discordを拝見していると、今のカクヨム編集部の編集長さんはブロマンスやBLに造詣が深いようですし、百合文芸も公式自主企画からカクヨムネクスト作品が輩出されたりしてますし、力を入れている様子が伺えます。
と、ここまで書いて、「なんだよ、結局、流行ものが強いのかよ。俺の爆発する個性は受け入れてもらえない」となる方もいそうなので、いわゆる『新奇性』について書いていこうと思います。
ただの私の所感ではあるのですが、本当に「新奇性一本投げ」みたいなのは受賞は難しいのではないかと。
カクコン9では円城塔賞があったので、いわゆる「一般人にはどう評価すべきか、よくわからない系」にも受賞チャンスがありましたが……。
言い方悪いですが、「どう評価すべきか、よくわからない系」は、本当に著名人や有識者が「これは良いものである」と評価するか、しないか……ではあるので……。
お宝鑑定団の「良い仕事してますねぇ」的な。
私は、KADOKAWAから出版される本は、ほぼ共通して「大衆向け」という要素を感じていて、それは教養・学術的なレーベルである角川ソフィア文庫であっても他の出版社よりも格段に「専門家でない一般人」向けに作られている点からも見て取れます。
では、「大衆向け」とは何か。というと、それは「わかりやすさ」です。
これに対し、「新奇性」とは「目新しさ」になります。
この二つを両立しようとすると、
・よく知られているのもの×よく知られているのもの=その発想はなかった!
・よく知られているのもの×個性的な切り口=その発想はなかった!
のような作品テーマ選びにならざるを得ないです。
「わかりやすい新奇性」とでも呼びましょうか。おそらく、そういう発想が求められているように思います。
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