天照す輝夜姫

素戔嗚尊=山幸彦=天狗=異国の神=天使


無学な私の突飛な解釈を踏まえ論を進める。

素戔嗚尊つまり、山幸彦は海から遠い内陸部の異国の天使に準えられ、日本へ天狗として伝来したと思われる。

天使と海の姫君の婚姻である。

海の姫君と言えば西欧では人魚姫が連想されるが、日本では龍神や蛇の鱗、加えて鮫(八尋和邇)に重きを置いている。

古来から龍神は手に宝玉(特に赤色の玉)を持ち天駆け雨降らす存在とされ、竜王など海神に匹敵する海(海洋国や島国)の支配者として著される。

更に、天照大神が玉(生玉垂玉は別として)を手にしていることから玉を手にした龍神、つまり海神そのものと解釈できる。


そして天岩戸に登場するアメノウズメが、本来ならば太陽神であり最高神の天照大神よりも、神話画の中に大きく描かれている事実が非常に気に掛かっていた。

大概の神話画は最高神を大きく中心に配置し、他の存在をふた回り程小さく描く。

少なくともキリスト教美術史やカトリック教会における美術作品ではそうなっている。

真の女神はアメノウズメではないのか。

アメノウズメは豊穣の踊り子とされ、祝事の度神々の前で舞い踊る。現代の巫女が神楽を舞う発祥とされる。


かぐや姫はどうだろう。

千年も昔から語り継がれ研究される月の姫君。

更に気掛かりなことに、かぐや姫は妹殺しの罪で下界に降ろされ(天孫降臨説)、時の権力者である帝からの求婚を断り月へ帰還(処女王説)。


月の姫君は婚約者を妹に奪われ強い嫉妬を抱く


類似した話は幾つもある。

日本を始め海外の至る所に美醜を競う姉妹の説話でありふれていた。


そうならば月読尊はどうだろう。

髪を結い黒い着物に袴、長弓を持ち武芸と学問に秀で、黄泉国と高天原の仲介者として静かに夜を護る神。

まるで男装のアルテミスだ。


太陽と月は表裏一体。

もしも天照大神と月読尊が姉妹なら話は丸く収まる。隠された王なら蛭子もいる。


異国から来た陸の王子(ヘブライの神の子)つまり素戔嗚尊は弟ではなく他国の男神。素戔嗚尊と婚姻をし、国を繁栄させ影に身を潜めた。

そんな悲哀の女神なのかもしれない。

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