タイトル[真なる全ての悪い出来事の元凶は全知全能]

絶望を超越するもの

タイトル[真なる全ての悪い出来事の元凶は全知全能]

俺たち1人の男と1人の女はいつものように

学校の空き部屋で昼飯を食いながら話をしていた。


「真なる全ての悪い出来事の元凶て全知全能じゃん」


「そうだなアダムとイブをそそのかした蛇の正体は全知全能だし

カインの弟殺しも全知全能の仕業だし

大洪水も全知全能の仕業だし

ソドムとゴモラが堕落したのも全知全能の仕業だし

ユダを裏切らせたのも全知全能の仕業だし

我々はどこから来たのかという問いの答えも全知全能だし

全ての戦争は全知全能の仕業だし

全ての災害は全知全能の仕業だし

全ての犯罪は全知全能の仕業だし

全ての病気は全知全能の仕業だし

全ての死は全知全能の仕業だし

真なる全ての悪い出来事は全知全能が元凶だからな

そんな当たり前のことを突然聞いて来てどうしたんだ?」


「本当に真なる全ての悪い出来事の元凶は全知全能なのかなと?」


「何を言っているんだ?」


「いやだから真なる全ての悪い出来事の元凶は全知全能なのかなと!」


「いやそんなものそうに決まっているだろ?

お前あなたの病気か何かになったのか病院に連れていってやろうか?」


「いや頭の病気なんかじゃなくて本気で言っているんだ!」


「いやだから本気で言っているからあなたの病気なんだろうが!」


「何を俺は正常だ!」


「なら他のことに例えて言ってやろうか?」


「言ってみろよ!」


「お前の言っていることは

人間は空気を吸って生きていることは違ってとか

普通の人間に目は無いとか本なんてこの世にありはしないとか

太陽は存在しないとかそこらの陰謀論にすら劣る話だぞ!」


「そんなことと俺の話を同列に語るな!」


「お前は頭の病気だ学校を休んで病院に行け」


そう言って男が電話を取り出して病院に連絡すると女は男を殴った。


「何をぶふっ


「ふざけたことを抜かすな俺のことを理解しないこの馬鹿がよ!」


「おまやめ


そうしてマウントを取って顔面を殴り続けると何も言わなくなった。


「お前らは皆支配されているんだ全ての元凶は全知全能では無いんだ

それをこの俺が世界に示し皆を洗脳から解き放たなければならない

それは俺にしかできないんだはっはっはっはっはっはっはっ!!!!!」


そう狂ったように死体の上で女は笑い続けた。

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