第2話
「恋奈さん、恋人とかいたりするんですか?」
「自分が罪人ってどういう意味ですか?
なんならボクが罰してあげたいなあ」
男の子どもがやかましい!
女の子たちは恋奈にクラスメートの
男の子たちの視線をすべて奪われて
烈火のごとく怒っていたわ。
「たしかにアンタは罪人だわよ。男の子たちを
みんな持ってっちゃったんだからね」
「そうそう、自覚してりゃ世話ないわよ」
女の子たちはおしゃべりの機関銃だ。
「慧、なにアホみたいにボケーッと見とれてんのよ」
わたしは慧の耳を思い切り引っ張った。
「イテテテっ、なにすんだよ。いいじゃねえか、みるくらい」
「それにしても、目立つためのスピーチにしては
妙に毒毒しいわね。本当なんじゃないかしら?」
わたしは慧の返答を待った。
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