1253 なに、その地獄?
倉津君から崇秀の情報を引き出した奈緒グリのメンバー達だったが。
その後、真面目なホランドさんが『これから反省会を始める』っと言い始めて、倉津君は逃亡を図ろうとするが、釘を刺されて参加する羽目に。
だがその前に、取り敢えずは我慢してたトイレに行く事にしたら……
***
『ガチャ』
なんて心の中で満額の文句を垂れながらも、トイレに行く為に扉を開いて廊下に出て行くだが……
そこにはな。
「そうなのよ、眞子。実は、あれって、そう言う原理で成り立ってるのよ」
「あぁ、なるほど。あれって、そう言う事だったんですね。それで合点が行きましたよ」
なにやら奈緒さんと、眞子が普通に楽しそうに喋ってた。
あれ?なんだこれ?
扉の向こうに立ってた2人の正体って、黒服を着て、サングラスを掛けてる厳ついSPじゃなかったのね。
……ってか。
奈緒グリのミーティングにも参加せずに、なにしとるの君等は?
「あの、奈緒さん、こんな所で何してるんッスかね?」
「あぁ、クラじゃない。話し終わったの?」
「あぁ、いや、話は、一応終わりはしましたけど。ホント2人して、なにしてるんッスか?」
「私達?私達はね。【GREED-LUMP】のミーティングから外されて、話が終わるまで、外で待機してたんだよ」
「なんでまた、そんな事に?」
奈緒さんだって【GREED-LUMP】の一員なのにな。
そう言う除外するとか言うのは奈緒さんが嫌がるから、辞めてあげて欲しいッスな。
それに眞子だってHELPとは言え付き合いが長い筈。
ミーティングぐらい参加させてやっても、罰は当たらねぇのにな。
なんで、そんな事するんやろ?
「あぁ、なんでもね。クラに直接聞いて置きたい意見があったから、私達は外されたみたいだよ」
「そうなんッスか?けど、なんか、外す理由としては良くわかんねぇッスね」
「まぁね。……でもね。ライブ中に、君が指摘した事だから、君の口から直接聞きたかったんじゃない」
「う~~~ん。けど、やっぱり奈緒さんや、眞子を外さなくたって良いじゃないッスか」
別にフォローする訳じゃねぇんだけどよぉ。
奈緒さんと、眞子が居たって、別に良いじゃんかよ。
俺に直接話が聞きたかったとしても、なんでイチイチ外すんだよ?
ってか寧ろ、そんな事だけで外す意味が解らんぞ。
「あぁ、そう言う意味の方ね。それについては、ちょっとした理由が有るのよ」
「どういう事ッスか?」
「まぁ、簡潔に言うとね。私と、眞子は、クラが話に困った時、直ぐにフォローしちゃうでしょ。それを未然に防ぐ為の防止策だったんじゃないかな」
あぁ……そう言う事ッスか。
そう言う理由だったんッスね。
確かに奈緒さんと、眞子は超絶お節介娘だから、俺がピンチに成ったら助けてくれる可能性は非常に高いッスね。
そんで、俺も性質の悪い事に、それに身を任せちまう傾向があるもんな。
なるほど。
非常に情けねぇ話だが、理に適ってるな。
「あぁ、なるほど。アイツ等、結構、俺の事を良く解ってますね」
「あぁっと、クラ。そこはせめて反論しようね」
「そっ……そうッスね」
認めちゃダメだったな。
確かに、その通りだ。
解っていても、認める所じゃねぇな。
「っでクラ。結局、話は終わったの?」
「そうッスね。一応ッスけど。終わりましたね」
「そうなんだ。けど『一応』って、どういう事?」
「あぁ、なんか知らねぇッスけど。これから、インテリ兄ちゃん主催の大反省会があるらしいッスよ」
「うぇ。マジで……」
うわっ!!奈緒さん、なんかマジで、スゲェ嫌な顔してんな。
けど、そんな顔しちゃダメっすよ。
世界一可愛い顔が台無しじゃないッスか。
「あぁっと、マジっすね」
「そっかぁ。この後、マジでホランドの大反省会があるんだぁ。う~~わっ、なんか一気にテンション下がった。あれ……長いから嫌なんだよね」
「あぁ、なんか、それ、解りますね。ホランドさんって根が真面目だから、事細かに反省したがって、それで自然と話が長くなっちゃうんですよね。下手したら、また午前様ですね」
う~~わっ、マジかよ!!
ヤッパ、デカイ子供のアンちゃんが懸念してた通り、反省会の名を借りた説教タイムは異様に長ぇんだな。
だったらヤダぁ~~~!!
そんな事をしてる暇があるんだったら、さっさと奈緒さんと家に帰りてぇよ!!
「……マジで?」
「なにがぁ?」
「いや、眞子。その説教タイムって、そんなに長いのか?」
「あぁ、長いよぉ。最長記録が8時間って言うのがあったからね。通常時でもハンパじゃないよ。……ですよね。奈緒ネェ」
「そうだね。まぁ私は最長が7時間だから、眞子よりかは一時間短いけど。最低でも3時間は覚悟しといた方が良いかもね」
アイツ……マジで死ねば良いのにな。
大体にして、最低が3時間で、最長記録が8時間ってなんだよ?
1つのライブで、なにをそんなにタラタラ反省する事が有るんだ?
意味が解らんわ。
『今日、なんかアソコがダメだったよなぁ。だから次からは、その辺を気を付けて頑張ろうぜ』って位で良くねぇか?
反省会には、そう言う単純明快なモノが大事なんだぞ。
(↑それはそれで杜撰過ぎな俺)
「あぁっと、用事を思い出したんで帰ります」
ダメだ。
どう考えても、あのトッチャン坊やの話には付き合いきれん。
考えただけでも背筋が凍りそうになりましたから、どう考えても参加は無理ッスな。
居眠りしてたら居眠りしてたで、チョークが飛んできそうなハイスクールララバイだしな。
だから、此処は1つ逃げろ!!
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
ホランドさんの根が真面目な部分が炸裂して、ロングの反省会へ(笑)
去れど、奈緒さんや眞子から聞いた話で嫌気がさした倉津君が、再び逃亡しよと企ててる訳なのですが。
果たして、このまま逃亡する事は出来るのか?
そして仮に成功したとして、奈緒さんと眞子の事は、どうするつもりなのか?
次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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