猫の散歩道

孤舟 一

老人性便秘

 最近、便秘という悩みが出てきた。老人になると、老人性便秘というのがあるらしい。高齢期に入ると食が細くなり、運動時間が短く、筋肉量が低下する。それに伴い次第に便秘になるらしい。


 朝はシッカリと食べ、午後は簡単に済ませて、夕飯はほとんど食べない。便秘だけではなく、睡眠の乱れも出てきて、夜はツマミ類と缶チューハイにしてる。食べる量が少なくなったのも原因かもしれない。朝の散歩をしなくなったので、急激に筋力が弱ってきてるのもある。


 便秘が続くと腰と背中が痛み始める。こうなってから2ヶ月くらいになるが、2種類の薬を処方してもらい試したが、以前なら半日も下痢が続くほど強い便秘薬も効果が出ない。もともと便秘気味だったので心配はしてなかったが、1週間以上も続くと脇腹や腰が痛み始める。


 今年の夏の暑さで散歩に出なくなった。その影響もあり、普段の立ち居振る舞いが遅くなり、足腰の筋肉が弱り、立ち上がるのも以前ほど簡単では無くなってきた。こういうのがサルコペニアという状態になってきたのだろう。やはり普段の運動は必要で、ノロノロとした散歩でも、すべきかもしれない。フレイルに近付いてきてるのが実感できる。このまま半年も動かないで居ると、確実に要介護になってしまう。


 娘から室内で運動できるようにと、ランニングマシンを贈ってもらったのだが、何となくその気になれない。トレーニング用具なら別棟に有るが、そこまで行く気にもなれない。身近に用意されると意外と使えないものらしい。高額の会費と車という手間をかけて通うジムだから運動が出来るが、手近に用具が揃ってるとその気になれない。


 ああ、そういえば、考古学者のシュリーマンは、有る言語の先生が居なくて学び方が分からなかった時に、離れたところの人に金通って通って独学でマスターしたそうだ。時間と手間をかけることで集中力を付け、短期間でマスターする。一つがクリアー出来ると、次から次へと学びが早くなるとか、大昔に読んだことが有るけど面倒くさくて試す気にもなれなかった。


 年取って将来の希望や夢もないのに、こんな思いをしてまで生き続けなければならいとは、何とも面倒なことだ。

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